第4四半期のスマホシェアはAppleがトップに
ちょうど調査会社からも2017年第4四半期のレポートが出ている。
Strategy Analyticsによると第4四半期のスマートフォン出荷台数は前年同期比9%減少し、4億20万台となった。「前年比では最大の落ち込み」とのことだが、最大の要因は中国市場としている。中国でも買い替えサイクルが長期化しており、キャリアによる助成金が減ったことや購入意欲をそそるようなデバイスがないことなどが、中国におけるスマートフォン市場鈍化の要因という。
同期に世界トップシェアを取ったのはAppleで19.3%、iPhone新機種が出る前の第3四半期の11.9%から約8ポイント増やした。Samsungは第3四半期の21.2%から18.6%と、ポイントを落とした。Huaweiは10.2%で3位、続くOppo(7.4%)、Xiaomi(6.9%)、Vivo(6.1%)を退けた。IDCの調査では、出荷台数別の上位3ベンダーの順位は同じ。前年同期比では3社ともマイナスとなっている。唯一のプラスは4位のXiaomiで前年同期比95.9%増となっている。
AppleがSamsungを抑えた格好だが、iPhone Xのような高価な機種(ウルトラハイエンド)で同社だけがこのジャンルでのビジネスモデルを確立することになるのか、それとも他社も追随するのか。
Appleは同時に、Apple Music、Apple Payとサービスを充実させている。ここでのリーダーシップ的な存在(例えばApple Payはモバイルを使った支払いでは最も普及している)、そしてユーザーへの浸透(例えばApple Musicは米国でSpotifyを上回るという予想がある)は有利な材料と言えそうだ。
筆者紹介──末岡洋子
フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている