石川温のPCスマホニュース解説

LINEはスマートスピーカー「1人負け」を抜け出せるか (3/3)

文●石川温

2018年07月02日 09時00分

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●最大の強みは「トヨタ」「パナソニック」か

 スマートスピーカー市場は三つ巴の戦いとなっているが、LINEの強みとすれば、やはり「日本企業との連携」という点が大きいだろう。

 クルマとの連携に関しては、LINEはトヨタ自動車と深い関係にある。今回も「Clova Auto」という車内で音声操作によって、LINEの送受信や無料音声通話が可能となる仕組みが2018年冬から使えるようになると発表があった。

 また、スマートスピーカーは家電連携を売りとしているが、LINEではパナソニック、シャープ、東芝、三菱電機、リンナイ、リクシル、Qrioといった日本メーカーとのパートナーシップを結んでいる。

 日本のユーザーの家庭には、当然のことながら日本メーカーの機器が多いわけで、将来的には「日本の電化製品やクルマと最も多くつながるのはLINE」ということもありえそうだ。

 スマートスピーカー市場は、「いかにパートナーを集め、実用性のあるスキルや家電連携を提供できるか」が今後、3社の競争軸となっていきそうだ。


筆者紹介――石川 温(いしかわ つつむ)

 スマホ/ケータイジャーナリスト。「日経TRENDY」の編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。ケータイ業界の動向を報じる記事を雑誌、ウェブなどに発表。『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』(朝日新聞)など、著書多数。

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