3.5G(第3.5世代)
通話に関しては3Gと違いがないが、データ通信を高速化したもの。NTTドコモやVodafon(現ソフトバンク)ならHSDPAやHSUPA、auならEV-DOなどがこれに相当する。これにより数Mbpsでのアップロード/ダウンロードが可能になった。
3.9G(第3.9世代)
この世代が微妙で、厳密に言えば次の4Gに含まれるもの(LTE)や、分類的には3.5G相当のものも含まれる。要するに3.5Gで提供されるサービスよりも高速なものを3.9G相当としており、UQのWiMAXもこの3.9G扱いされていた。
4G(第4世代)
俗にLTE(Long Time Evolution)と呼ばれているもの。こちらは3GPP(Third Generation Partnership Project)という業界団体が定めた規格である。
ただ日本以外では4G≒LTEなのに対し、日本ではLTEを3.9G世代に含めてしまった結果、やや話がずれてしまっている。
ちなみに日本では4G≒LTE Advancedであり、これはさらに高速化されたLTEの規格であるが、海外ではこれを4.5G扱いしている。日本の現在の主力サービス、としても差し支えない。
4.5G(第4.5世代)
上にも書いたように海外ではLTE Advanced(複数チャネルを使っての高速化などを含む、さまざまな高速化テクニック)を利用して、理論値で100Mbps以上の通信ができるものを4.5G世代としているが、日本ではこれを先取りして4G扱いしており、日本においてはLTE Advancedの中でもさらに高速化されたLTE Advanced Proという規格のみを4.5G扱いしている。
5G(第5世代)
ということで今回のテーマの5G。現在はまだ一部機能のフィールドテストなどに留まっており、サービスは日本を含めて世界のどこでも開始されていない。
端的に言えば理論値で1Gbps以上の通信が可能で、さらに通信のレイテンシーがミリ秒のオーダー、通信の信頼性が99.9%以上、など現在の4.5Gまでに比べて全体的に1桁高い性能を実現するものとなっている。
もっともこの特徴を「同時に」すべて満たすのはいろいろ無理があり、広帯域向け、低遅延向け、高信頼性向けなど、異なる特徴を持つネットワークサービスが提供されるようになるのでは? と言われている。
この最後の5Gの項目が最初の質問に対する答えにもなっている。時期的に言えば、2020年前後にスタートするであろう次世代の携帯電話向け規格とサービスのことを5Gと称しているわけだ。