アップル「iPhone XR」は1つのカメラでポートレートモードを実現した 筆者撮影
iPhoneの「ポートレートモード」は、iPhone 7 Plus以降、2つの背面カメラによって実現してきた機能です。
広角と望遠の2つのカメラを作動させ、被写体と背景を認識し、背景側の画像をぼかして、あたかも明るいポートレートレンズで撮影したような印象的な写真を仕上げることができます。
この機能は、iPhone 8 Plus、iPhone X、iPhone XS、iPhone XS Maxと、2つのカメラを搭載するモデルに引き継がれてきましたが、今回驚かされたのは、カメラが1つしかないiPhone XRでも、ポートレートモードを搭載した点でした。
はたして、iPhone XSと同じようにポートレートモードを活用できるのか、そして、その実現のヒミツについてご紹介しましょう。
iPhone XSとiPhone XRのポートレートモード
2018年モデルの2つのiPhoneで実現できるポートレートモードについて比較しておきましょう。
まず、iPhone XR、iPhone XS、iPhone XS Maxの3機種に共通しているのはTrueDepthカメラです。内側に搭載されているカメラシステムは共通で、画像カメラと赤外線カメラを駆使して被写体を正確に認識するポートレートモードのセルフィは、3機種共通して撮影することができます。
違いがあるのは、背面カメラでのポートレートモードです。特にiPhone XRの制限を見ると、根本的に異なる実現方法であることが分かります。
iPhone XRのポートレートモードは、基本的に人物以外の被写体には適用できません。
一方iPhone XS、iPhone XS Max、それ以前のデュアルカメラ搭載モデルであるiPhone 7 Plus、iPhone 8 Plus、iPhone Xは、人物以外の被写体もポートレートモードで撮影可能です。
デュアルカメラ搭載デバイスはこれまでのように広角・望遠2つのレンズで被写体と背景を分離していますが、シングルカメラのiPhone XRはそれ以外の方法によってポートレートモードを実現していることが分かります。