●コンピューティングにおける再編過程
iPadがより重視されることで、Macのコンピューター体験の中での負担は軽減され、よりプロ向けに特化したラインアップに注力することができるようになっていきます。販売台数の面ではWindowsプラットホームに流れたユーザーをふたたび取り込むことで上昇の可能性を見出すことができ、より高性能な製品にシフトすることで1台あたりの価格の上昇も見込めます。
Macは現状、インテルのプロセッサ開発と出荷により、アップデートの時期が左右されています。独自チップを採用するiPadの役割の拡大で、一般的なコンピューティングを担うデバイスを自分のペースで開発・販売できるようになり、結果としてMacの販売も安定させることができるようになるのではないでしょうか。
現状、iPad、Macのコンピューティングにおける「再編」をしていく過程にある、と考えています。その過程が2018年に見られることを期待しています。
筆者紹介――松村太郎
1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。米国カリフォルニア州バークレーに拠点を移し、モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。
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