大手ECサイトや店頭では減ってきた怪しい製品だが
そうした製品を扱うサイトもいまだ存在する
リアル店舗も復活してきた中国だが、こうしたショップではB級デジタル製品を買うことは今では難しい。昔はそうした製品が揃っていた淘宝網もうさんくさい商品をあまり扱わなくなった。だがB級デジタル製品が中国から消えたわけではない。
たとえば「pinduoduo」(https://www.pinduoduo.com/)という新興のECサイトは、小奇麗になった淘宝網が扱わなくなったB級商品を多数そろえる。あえて昔ながらのB級デジタル製品が欲しいのならば、中国の友人に買ってもらおう(中国からしか買えない)。
筆者が買ったのは「R11S」という製品だ。OPPO「R11s」という製品があって日本でも販売されたが、OPPOの文字はなく、ただ「R11S」という製品なのである。これが実にうさんくさい。しかも268元、日本円で4000円台前半で購入できる。「5.5インチフルスクリーン、指紋認証、顔認証、RAM6GB、ROM128GB」というスペックに、そんなわけがないと思いながらも勉強代として購入した。怪しいB級商品ばかり売られるPinduoduoだが、商品はちゃんと届く。
届いた謎のスマートフォンは電源は入り、OS(Android 4.4.2)は起動するものの、価格のままの低スペックだった。CPU-Zをインストールして走らせてみると、CPUはMediatek MT6572 1.3GHz、512MBメモリー、3GBストレージ、解像度は480×854程度のようで、サイトでの商品スペックとはまったく異なり動かないことはないものの貧弱なスペックであった。また、お粗末なスペックであるだけでなく、ディスプレーの品質もよくないものであった。昔懐かしい安かろう悪かろうの機種がpingduoduoで生き続けていてがっかり半分、うれしさ半分だろうか。
中国には昔ながらのダメ製品と、最新のスゴイ製品が今も共存する。それを確認できた中国の一大セールの買い物だった。