●事態はしばらく平行線か
今年1月、アメリカのキャリアがファーウェイのスマホを導入しようとしたが、直前になってドタキャンされた。これも一部報道によると、米国政府が情報漏洩リスクを危惧して待ったをかけたといわれている。
そもそも、ファーウェイ製の通信機器は本当に危険なのか。なぜ、アメリカはここまでファーウェイのことを敵視するのか。
リチャード・ユー氏は「アメリカの競合企業が恐れをなし、政治力を使って我々の参入を阻止しているのだろう。既に171の国と地域で事業を展開しているが、アメリカだけで問題視されている。実際に問題があるなら、明確に指摘してほしい。そうでないと反論のしようがない」と憤る。
同氏は「我々は本社こそ中国にあるが、グローバル企業だ。年間売上の60%以上が中国以外からもたらされている。開発拠点やマネジメントも世界各国に分散している。中国の政治団体や政府と近いということはない。各国でビジネスを展開しているが、その国の文化、法律にのっとって活動している」とも力説する。
騒動をおさめるには、アメリカが何としてもファーウェイが情報漏洩をしているという事実を証明する必要があるだろう。一方、ファーウェイは事実無根だとアピールしつづけなくてはならず、しばらく平行線をたどることになりそうだ。