docomo Wi-Fiとの接続がやや不便
前述のとおり、インターネット側にも無線LANクライアント機能があり、ドコモのLTE回線や3G回線だけでなく、公衆無線LANなどに接続できる。しかし、結論から言うと少し不便だ。
上流側も無線LANで接続する機能は、既存の「BF-01D」も搭載しているが、これとは若干違う。docomo Wi-Fiの特徴的な機能である「IEEE 802.1X」による接続をサポートしておらず、HW-02E単体ではdocomo Wi-Fiの接続認証を完了できない。
このため、docomo Wi-Fiに接続する際はHW-02Eを経由しても、端末となるノートPCのウェブブラウザーにはdocomo Wi-Fiの認証画面が表示され、docomo Wi-FiのIDとパスワードの入力が必要になる。
これでは、ノートPCなどから直接docomo Wi-Fiに接続しても手間は同じ。どちらかというと、公衆無線LANと違ってIDとパスワードの接続認証のない、家や会社などの無線LANへの接続に有効と思われる。
また、docomo Wi-FiとHW-02Eとの間は暗号化通信が行なわれるものの、WEPによるものであり、利用者共通の暗号キーを使う。セキュリティーの面でも、docomo Wi-Fiの特徴を生かしきれてないのは残念なところだ。
実測! 10Mbps超の速度を記録するも……
HW-02Eを使って実際に速度を計測してみた。いつものようにCore i7を搭載したノートPCを使い、3ヵ所で3つの速度計測サイトで測定した数値を紹介する。
現在、都内には100Mbps/112.5Mbpsエリアがまだないので(関連記事)、この中に100Mbps/112.5Mbpsエリアでの測定は含まれていない。
特徴的なのは、都心部の公園での測定で下りで10Mbpsを記録したこと。この計測以外にも数日間、持ち歩いて検証したところでは、10Mbpsを超えることが多くなった。
ただ、ほかのモバイルルーターやスマートフォンでも試してみたところ、同様に通信速度が速くなっており、ドコモのXi全体の速度改善によるものと思われる。HW-02Eだから速度が速いというわけではなさそうだ。
HW-02Eの本当の実力が試されるのは、100Mbps/112.5Mbpsエリアが大幅拡大したときになる。それまでは楽しみに待っていたい。