続いてはau。この夏に「auピタットプラン」と「auフラットプラン」が始まり、内容がかなり複雑になっている。

端末購入時の24回の割引を無くして
料金を安くした「auピタットプラン」「auフラットプラン」

　まず、最初に知っておきたいのは、この2つの新プランでは、これまで端末を購入すると最大24回適用されていた、毎月の割引（毎月割）は無いことだ。そのかわりに月々の料金が最初から安くなっている。つまり、第1回で紹介したiPhone 8の“実質価格”は「auピタットプラン」「auフラットプラン」では関係ないことになる。

今年7月に開始された「auピタットプラン」「auフラットプラン」。端末の割引が無いことに加え、金額が前面に押し出されて中身がわかりにくいのも確か

　そして一番気になるであろう「auピタットプラン」「auフラットプラン」と従来プランとでどっちがオトクか……これは判断が難しい。ただ、前者にのみ用意されるキャンペーンもあるので、店頭でもそのように「auピタットプラン」「auフラットプラン」を勧められる可能性は高いだろう。

「auピタットプラン」は段階制の料金
「auフラットプラン」は月20GB、月30GBで決め打ち

　では、「auピタットプラン」「auフラットプラン」の具体的な説明をしていこう。「auピタットプラン」は1GB、2GB、3GB、5GB、20GBまでと、その月に使ったデータ通信量で段階的に料金が上がっていく。一方の「auフラットプラン」は20GBもしくは30GBの決め打ちだ。

「auピタットプラン」は段階制の料金

「auフラットプラン」は月20／30GB固定

　基本プランとデータ定額がセットで1つの料金表示になっているのも大きな変化。ただし、CMなどでしばしばアピールされている「月1980円」という金額は、対応する固定回線を契約している場合に適用される「auスマートバリュー」、1年目のみ月1000円割り引かれるキャンペーンの両方が適用されたケースに限定される。対応固定回線を契約していない場合、また2年目以降は料金が上がるので注意が必要だ。

前面に出されている料金は最初の1年間のみ適用される月1000円の割引が含まれたものなので注意が必要だ

　また、基本プランが3つから選択できるのも「auピタットプラン」「auフラットプラン」の特長。標準的な基本プランとして扱われている「スーパーカケホ」は1回5分までの通話が定額、そこから月1000円プラスすると時間制限がなくなる「カケホ」、逆に月500円マイナスで通話定額無しの「シンプル」が選べる。

　上の表からもわかるように、3GB以上のデータを使うと「auフラットプラン」の20GBとほぼ同じ、5GB以上で逆に安くなる。毎月の通信量が少なめの人は「auピタットプラン」、ほぼ毎月、3GBを超える人は「auフラットプラン」を選択することになりそうだ。

従来型の料金プランも継続、新プランとの比較でどうなる？

　また、従来の料金プランもそのまま残されている。こちらには通話定額のない「シンプル」は用意されていない。またauスマートバリューの金額がデータ定額によって違いがある。

　ここで月3GB、月20GBの例で「auピタットプラン」「auフラットプラン」と従来プランを比較してみよう。

^{※：3年目以降の割引と料金}

　このように1年目は月2000円程度の差があるが、それが無くなる2年目は料金差がかなり縮まる。3年目以降も機種変更せずに使うなら、従来プランでも毎月割が無くなるため、再び差が広がる。新型のiPhoneでは毎月割が多くつくことから、その他のキャンペーンの内容も含めて、トータルで判断する必要がありそうだ。