アップルは8月4日、一体型デスクトップ「iMac」27インチモデルをメジャーアップデートしました。Retina 5Kディスプレーを備え、広大かつ高精細なディスプレーのスペースだけで設置できるコンピュータです。
最薄で5mmというアルミとガラスのボディ構成は2012年登場以来変化なく受け継がれており、デザイン上の変化は基本的にはありません。メジャーアップデートたる所以はどこにあるのでしょうか?
ファーストインプレッションをお届けします。
●パフォーマンス向上は基本
ご存じの通り、アップルはWWDC20で、MacをIntelからApple Siliconに移行するとアナウンスしており、第1号は2020年内に発売される予定です。一方、IntelベースのMacも新製品を引き続きリリースしていくと語っていて、今回のiMac 27インチはまさに、Intelベースの新製品ということになります。
今回、プロセッサは第10世代Intel Coreプロセッサを採用し、6コア3.1GHz/3.3GHzのCore i5、8コア3.8GHzのCore i7、さらに10コア3.6GHzのCore i9が用意されました。またグラフィックスはAMD Radeon Pro 5000シリーズが標準化。最上位のオプションは5700XTとビデオメモリ16GBのオプションが用意されました。
10コアIntel Core i9 3.6GHzとAMD Radeon Pro 5700XT(16GB GGDR6メモリ)搭載のマシンで計測すると、Geekbench 5はシングルコア1227、マルチコア8810、グラフィックスはMetalで62854という数字をたたき出しました。同じ10コアのiMac Proと比較すると、プロセッサは約10%遅く、グラフィックスは約10%速い結果です。
ベースモデルとなる6コアIntel Core i5 3.1GHzとAMD Radeon Pro 5300(4GB DDR6メモリ)モデルのGeekbench 5のスコアはシングルコア1090、マルチコア5688、Metal 37664という数字。税抜20万円を切る価格で、豪華な5K、27インチディスプレーがついてきてこの性能であれば、ノート型を中心に使ってきた人にとっては、非常に満足度が高くコストパフォーマンスも良い製品、と評価することができます。
後述のカメラやオーディオの性能向上も含めて、リモートワークが定常的になりそうなこの時期に自宅に導入するデスクトップマシンとして、非常に魅力的な選択肢と言えます。