●なにがメジャーアップデートなのか?
パフォーマンスの正常進化を遂げている2020年モデルのiMacですが、アップルはこれをメジャーアップデートとしています。その理由は、アーキテクチャがついに、T2ベースに置き換えられた点です。
T2セキュリティチップはその名の通り、ブートやストレージなどのセキュリティを強化するために用いられており、A10 Fusionがベースとされています。このチップによって、システム管理コントローラー、ストレージコントローラーなど、Macの根幹を管理するほか、ストレージに保存されるデータは、その場で暗号化。ディスクが取り出されたり、Mac以外からアクセスしようとされたときも、データを保護することができます。
このT2チップが入ったことで、iMac 27インチモデルからHDDやFusionドライブを備えるオプションがなくなり、SSDのみのラインアップとなりました。裏を返せば、これまではHDDのモデルがあったからT2チップのセキュリティの恩恵に授かれなかった、と言うこともできます。
今回、実は21.5インチモデルもアップデートされ、Retina 4KモデルはSSDが標準となりました。しかしT2チップは入っておらず、オプションで安価で容量の大きいHDDや、フラッシュストレージとHDDを組み合わせたFusionドライブを選択することもできます。そのため21.5インチモデルは、メジャーバージョンアップとはならなかったのです。