■楽天には苦しい展開、各社の5G移行に影響も
iPhoneをめぐって苦しい展開が予想されるのが楽天です。ソフトバンクが別ブランドとして展開するワイモバイルに続き、KDDIはUQモバイル事業を10月1日に統合し、価格帯で競合する楽天とぶつかることになります。
楽天モバイルの自社回線サービスは、iPhoneに正式に対応できていないという弱点があります。それに加えて、超人気機種のiPhone SEを楽天モバイルだけが取り扱えないという、iPhone包囲網が完成しつつあります。
一方、5Gへの移行を加速したい大手キャリアにとっても、4G対応のiPhone SEが「売れすぎる」のは悩ましい問題です。サブブランドが異例の早さでiPhone SEを発売するに至った背景には、5Gに注力したい大手キャリアの思惑があるように感じます。
2020年後半には、ミッドレンジの5Gスマホが続々と登場する見込みです。ただ、最近のiPhone SEの勢いを見ていると、5Gが本格的に普及するには「iPhone SEの5G対応」を待つ必要があるのではないか、とも思えてきます。