ASCII Power Review

α7C 実機レビュー = 世界最小・最軽量フルサイズカメラの写りを試してみた!!

文●写真 岡田清孝 + 編集● ASCII PowerReview軍団

2020年10月22日 10時00分

 撮像素子は有効2420万画素で、動画は4K30PやフルHD120Pのハイスピードが可能。連写速度は最高秒10コマ。感度は常用でISO100~51200、拡張でISO50~204800。ボディー内手ブレ補正の効果は約5段分と、ほぼ「α7Ⅲ」と同じ。ただしメカシャッターは最高1/4000秒、シンクロ速度1/160秒に留まっている。

 実際に撮った写真を見ても、画質面では遜色は無く、適度なシャープ感と精細な解像感、明暗差を滑らかに再現する階調など、ソニーユーザーには馴染みの絵作りである。

初期設定では明暗差を補正する「Dレンジオプティマイザー」がオートに設定されている。そのおかげで階調の幅が広い。使用レンズ「FE 28-60mm F4-5.6」・絞りF5.6・シャッタースピード1/400秒・ISO100・ホワイトバランスオート・ピクチャースタイルスタンダード・Dレンジオプティマイザーオート。

ピントの合った部分を拡大して見ると、葉の質感が精細に再現され解像感の高さが伝わる。使用レンズ「FE 28-60mm F4-5.6」・絞りF5.6・シャッタースピード1/100秒・ISO400・ホワイトバランスオート・ピクチャースタイルスタンダード・Dレンジオプティマイザーオート。

 高感度での画質も、ISO6400程度までは画質劣化は感じられない。多少の解像感低下が許容できればISO25600でも常用可能だろう。

感度別に撮影した画像の一部を等倍に拡大して比較。写真左上からISO1600・ISO3200・ISO6400・ISO12800・ISO25600・ISO51200。使用レンズ「FE 28-60mm F4-5.6」・絞りF5.6・ホワイトバランスオート・ピクチャースタイルスタンダード・Dレンジオプティマイザーオート・ノイズ処理標準。

ISO12800で撮影。ノイズ処理は標準に設定しているが、解像感は十分保持されているので壁面のザラっとした質感も、しっかり再現されている。「FE 28-60mm F4-5.6」・絞りF5.6・シャッタースピード1/100秒・ISO12800・ホワイトバランスオート・ピクチャースタイルスタンダード・Dレンジオプティマイザーオート・ノイズ処理標準。

ISO25600で撮影。繁華街など光量がある場所ではISO25600で撮影しても画質に不満は感じない。「FE 28-60mm F4-5.6」・絞りF5.6・シャッタースピード1/100秒・ISO400・ホワイトバランスオート・ピクチャースタイルスタンダード・Dレンジオプティマイザーオート・ノイズ処理標準。

 ただ自分の撮り方の問題だが、予想外にブレてしまったことがあった。試しにしっかり構えてテストしてみたら、確実に手ブレ補正の効果は感じられたので、おそらくコンパクトボディーのため、つい雑な撮影をしてしまったのだろう。これからは気を付けていきたい。

手ブレ補正の効果を検証しようと、しっかり構えて撮影すると広角ではシャッタースピード1秒(写真左)、望遠側でも1/2秒程度まではギリギリセーフだと思ったが・・・・

微妙にシャープ感が無いのはおそらく手ブレが原因かと。注意すれば防げたはずの失敗。反省しよう。「FE 28-60mm F4-5.6」・絞りF5.6・シャッタースピード1/8秒・ISO100・ホワイトバランスオート・ピクチャースタイルスタンダード・Dレンジオプティマイザーオート。

 小型軽量ボディーに充実の機能と画質には文句はない。しかし悩ましいのは「α7Ⅲ」の存在。ホールド感や操作性、デュアルスロットの安心感などを考えると、改めて「α7Ⅲ」が優れたカメラであることを再確認してしまった(自分的には「α7Ⅲ」も十分小型軽量だし)。

 当初「α7C」のライバルはコスパに優れたニコン「Z5」やバランスの良いパナソニック「LUMIX S5」などと思っていたが、実は最大のライバルは「α7Ⅲ」なのかもしれない。  とはいえ、小型軽量ボディでフルサイズ素子の描画を楽しみたい方にはオススメである。気軽にミラーレスの最高画質を持ち歩けるのは、対スマホ的にも大きな意味があるのだ。

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