Xperia温故知新! 波瀾万丈な歴史を紐解く

5G対応でα譲りのPhotography Proモードが初搭載された「Xperia 1 II」

文●君国泰将 編集● ASCII

2022年01月13日 10時00分

ソニー「Xperia 1 II」

 今回紹介するのは、2020年第2四半期に国内の主要キャリアから発売された「Xperia 1 II」です。Xperia初の次世代高速通信「5G」対応スマホとして登場しました。フラットなデザインを採用した背面パネルは原点回帰を思わせつつも、ガラスの光沢感と艶やかさを強調するガラスを採用しています。

 「Xperia 1」と同じくアスペクト比21:9の約6.5型(3840×1644ドット)の4K有機ELシネマワイドディスプレーを搭載。HDRに加えて、BRAVIAの高画質化技術「X1 for mobile」によりSDR映像コンテンツをHDR相当の画質で美しく表示することを可能にした「HDRリマスター」を新たに搭載して、一般的な映像でも高精細に表現可能に。リフレッシュレートは90Hz相当の表示が可能となり、動きの速い映像も残像少なめでなめらかに表示できます。色設定「クリエイターモード」を備えて、UHD(Ultra HD)の放送規格「ITU-R BT.2020」の色域や10bit信号に対応するという、映像制作者の意図を忠実に再現する画作りが特徴でした。

 スペックはSoCがSnapdragon 865、メモリーは8GB、ストレージは128GB。OSは、Android 10。バッテリー容量は4000mAhへと大容量化し、急速充電(USB PD)にも対応し、さらにワイヤレス充電が復活。Xperia独自の充電最適化技術の「いたわり充電」と、電池消費を抑えて電池持ちをよくする「STAMINAモード」も備えます。また、今回から対応した5GはSub 6にのみで、mmWave(ミリ波)は非対応でした。

 本体サイズは、約72×166×7.9mmで重さは181g。指紋センサーと電源ボタンはひとつに統合されて、使い勝手も原点回帰に。また、IP65/IP68相当の防水防塵にも対応します。カラーリングはブラック、ホワイト、パープルの3色展開でした。

 Xperia自慢のカメラ性能は大幅に進化しています。3つの約1200万画素のイメージセンサーに、16mm F値:2.2の超広角レンズ、24mm F値:1.7の標準レンズ、70mm F値:2.4の望遠レンズに加えて3D iToFセンサーを搭載。カールツァイス監修のレンズにT*(ティースター)コーティングを施すことにより、不要な反射光を低減してクリアな描写性能を発揮しています。3D iToFセンサーを搭載したことにより、被写体までの距離を瞬時に測定し、薄暗いシーンでも高速・高精度AFが可能になりました。なお、フロントカメラはF2.0の約800万画素センサーと変更はありません。

 また、ソニーの一眼カメラ「αシリーズ」に搭載されている、リアルタイム瞳AFを搭載し、人物に加え新たに動物の瞳まで検出できるように。最大60回/秒のAFとAE(自動露出)の演算処理を行ない、AF/AE追随しながら20コマ/秒の高速連写で、動く被写体でもフォーカスや明るさをあわせた撮影が可能になりました。

 従来のカメラアプリのみならず、αシリーズのUIに近い静止画撮影用のアプリ「Photography Pro」を備え、撮影モードや、シャッタースピード、ISO感度、ホワイトバランスなど自分の思いのままに設定して写真を撮る楽しみを味わえます。

 動画機能は、21:9のアスペクト比で映画のような撮影ができる「Cinematography Pro」を引き続き搭載。2K 10bit HDRに対応した120コマ/秒のハイフレームレート撮影ができ、24コマ/秒、30コマ/秒に加えて、60コマ/秒、25コマ/秒の4K 10bit HDR撮影ができます。ソニー独自の音源分離技術で風の雑音だけを除去する「インテリジェントウィンドフィルター」により、ノイズの少ないクリアな録音もできるようになり、屋外での撮影も便利になりました。

 オーディオ関連だと、高音域の表現力や微細な音の再現性が向上した「DSEE Ultimate」をXperiaに初めて採用しています。ストリーミングサービスなどあらゆる圧縮音源を、ハイレゾ相当の高音質にアップスケーリングして再生、LDACに対応したBluetoothヘッドホンであれば、ワイヤレスでもその効力を味わえます。

 本体を横向きにして、左右に均等に配置されたフロントステレオスピーカーによりバランスの良い迫力のステレオサウンドも特徴です。ソニー・ミュージックエンタテインメントと協業し、ボーカルや楽器の音の定位感、その場にいるかのようなリアルな空気感など、クリエイターの制作意図を忠実に再現するソニー独自のオーディオチューニングが施されているのです。

 ゲーミング機能は、パフォーマンスや通知の最適化などが可能な「ゲームエンハンサー」も継続しています。ゲームに不要な機能を無効化して誤動作などを防ぐ「コンペティションセット」や、ディスプレイのタッチ範囲を設定できる機能などが新しく追加されました。

 Xperia 1から採用された21:9のディスプレーはXperia 1 IIでも引き続き採用され、Xperiaシリーズのアイデンティティーとなり、さらにカメラやオーディオ機能が大幅に向上、フォトグラファー、ビデオグラファー、シネマトグラファー、シネファイル、オーディオファイル、モバイルゲーマー向けの最適な機能が詰まったスマートフォンとなりました。

 また、同年の2020年第3四半期に、本格的に国内でSIMフリーモデルを展開。単純にSIMフリーモデルというわけではなく、2回線利用できるデュアルSIMをサポートし、さらにメモリー12GB、ストレージ256GB、特別色のフロストブラックを用意するなど、非常に意欲的なモデルとなり話題を呼びました。フロストブラックは非常に好評で、後のXperia 1 IIIで正式採用されることとなったのです。

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