ASCII Power Review

「ThinkPad X1 Carbon Gen 10」実機レビュー = ついに第12世代Core搭載で最強モバイルノートだ!!

文●写真 ジャイアン鈴木 + 編集● ASCII PowerReview軍団

2022年04月28日 10時00分

 最後にパフォーマンスをチェックしよう。まずCPU性能だが、「CINEBENCH R23」で8728pts、「CINEBENCH R20」で3320pts、「CINEBENCH R15」で1352cbを記録した。

 Core i5-1145G7(4C、8T、最大4.40GHz)/メモリー8GB/ストレージ256GB(PCIe Gen3)/ WUXGA(1920×1200ドット)ディスプレーを搭載する「ThinkPad X1 Carbon Gen9」が5224pts、2052pts、841cbだったので、Gen10は約1.67倍、約1.62倍、約1.61倍のCPU性能を発揮したことになる。12C(4P+8E)、16T、最大4.40GHz動作の「Core i5-1240P」がマルチコア性能の威力を遺憾なく発揮したわけだ。

ThinkPad X1 Carbon Gen 10は、ファンの速度とパフォーマンスを調整し、バッテリー駆動時間を管理する「インテリジェント・クーリング」機能を搭載。Windows 11の「電源モード」を「最適なパフォーマンス」に設定すれば、最大のパフォーマンスを発揮する

「CINEBENCH R23」のCPU(Multi Core)は8728pts、CPU(Single Core)は1529pts、「CINEBENCH R20」のCPUは3320pts、CPU(Single Core)は591pts、「CINEBENCH R15」のOpenGLは91.87fps、CPUは1352cb、CPU(Single Core)は225cb

「CINEBENCH R23」実行中のCPU最大温度は98℃。その後、CPU温度、クロック周波数がいったん落ち込むが、すぐにクロック周波数は最大2639.7MHzに引き上げられた。以降、クロック周波数は緩やかなカーブで下降していったが、CPU温度は平均96.62℃で推移。高いCPU温度を許容する、かなり攻めたセッティングだ(室温21.3℃で測定)

アイドル時の消費電力は平均10.00W、「CINEBENCH R23」実行中の消費電力は平均46.10W

 3Dグラフィックス性能は、「3DMark」のTime Spyで1564、Fire Strikeで4296、Wild Lifeで12024を記録。Gen9が1518、4123、10427だったので、Gen10は約1.03倍、約1.04倍、約1.15倍に留まったことになる。

「ファイナルファンタジーXIV:暁のフィナーレベンチマーク」(1920×1080ドット、標準品質、ノートPC)のスコアは6858(やや快適)を記録しているので、同程度の負荷のゲームならプレイ可能だ。ただし、AAAタイトルは解像度、画質を相当調節しないと、実用的な速度でプレイするのは厳しい。

「3DMark」のTime Spyは1564、Fire Strikeは4296、Wild Lifeは12024、「ファイナルファンタジーXIV:暁のフィナーレベンチマーク」(1920×1080ドット、標準品質、ノートPC)のスコアは6858(やや快適)

 ストレージ速度は「CrystalDiskMark 8.0.4」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)で3417.66MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)で2279.91MB/sを記録した。実用上問題はないが、できればPCIe Gen4 x4接続のSSDを選びたいところだ。

今回の試用機にはPCIe Gen3 x4接続SSD「SKHynix_HFS256GDE9X081N」が搭載されていた

「CrystalDiskMark 8.0.4」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は3417.66MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は2279.91MB/s

 バッテリー駆動時間については、ディスプレー輝度40%でバッテリーベンチマーク「BBench」を実行したところ、9時間38分7秒動作した。大台にはわずかに届かなかったがモバイル用途に十分なバッテリー駆動時間を備えている。

ThinkPad X1 Carbonの第10世代は
最上位CPUを選ばなくても十二分の満足感

 今回のテストはCore i5-1240Pだったが、それでも第11世代(Tiger Lake)のCore i7を上回るCPU性能を発揮した。

 もちろんクリエイティブワークに利用するのなら、CPU性能は高ければ高いほどイイ。しかしThinkPad X1 Carbonの魅力は、極上のキーボードをはじめとした総合的な品質の高さなのである。

 第12世代(Alder Lake)のCPUを採用したGen 10では、あえて最上位CPUを選ばなくても、十分な満足感を得られるだろう。

 

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