最近のスマートフォンのカメラは目を見張るほど性能が向上していますが、特に進化を感じるのは夜間撮影時の画質でしょう。特に中国メーカーの海外モデルはAIを使ってかなり明るく写してくれます。AIによる絵作りの好みはあるでしょうが、SNSで映える写真を撮りたいというニーズにマッチしているのです。
とはいえ、そんなきれいな夜景撮影ができるのはハイエンドモデルだけ、なんてイメージもあります。ところがシャープの「AQUOS sense7」はミドルハイクラスながらもカメラ性能はかなりのもの。しかも昼間だけではなく夜間撮影も得意とするのです。そこで実際に香港やソウルなどに出かけたときに現地で夜景を撮影してみました。
AQUOS sense7のカメラにあるナイトモードを使えば、夜景をきれいに撮影できます。とはいえミドルハイモデルでどこまで撮れるのか、撮影するまで不安があったのは正直なところです。もちろん昼間の撮影は十分良好でした。
実際に夜のソウルの街に繰り出し写真を撮ってみると、そんな杞憂はすぐになくなりました。明かりの部分がボケることもなく、しっかりと写っています。「ある程度撮れればいいかな」と妥協する必要は一切ない画質で、これなら夜景も楽しく撮れます。
AQUOS sense7はAQUOS R7と同様にRAWレイヤーを使い画像を合成することで白飛びを抑えたクリアな夜景を撮影できます。そのためナイトモードでの撮影時はシャッターを押したあとに数秒待たされますが、これはほかのスマートフォンでも同様のものが多く、十分許容できるレベル。それよりもしっかりきれいに写っている満足度が勝ります。
調子に乗って夜の街灯越しの写真も撮ってみましたがこれも問題なし。夜景撮影は暗く写ってしまうことよりも、灯りが滲んだりボケたりしてしまうと台無しです。ということでこの日は昼間から夜遅くまでずっとAQUOS sense7のカメラでソウルの街を撮影していました。
香港では遠景の夜景も撮影してみました。有名なビクトリアハーバーの対岸の夜景も、かなり細かいところまで写してくれます。「香港に行ってきた」とSNSに出したらいいねがたくさんつきそうですね。
夜のネオンの看板やその周りの空の部分なども写りは悪くありません。夜景のきれいな場所に来た時でもAQUOS sense7は十分活躍できます。
夜の人物撮影もよほど真っ暗な場所でもなければ大丈夫。繁華街や観光地ならある程度の明るさがありますから、手前の人物は明るく、そして奥の夜景もしっかりと写せます。
周りのライティングに人物の色合いが影響されることもありますが、これはこれで十分雰囲気は出ています。ハイエンドモデルの中にはさらにAI処理で人物の肌をより自然なものにするものもあるでしょうが、ミドルハイモデルでここまで撮れれば合格です。
筆者は個人的に2022年に日本で販売されたスマートフォンの中で、AQUOS sense7は性能に対してのコストパフォーマンスが高く、本体の質感やカメラ性能もすぐれており、かなり気に入っています。普段は香港に居住しているので数多くの海外端末に触れていますが、AQUOS sense7のカメラは同じクラスの製品と比べても性能は高いと感じます。今回夜景撮影をしてみて、改めて性能の高さを実感しました。AQUOS R8シリーズも発表されましたが、より手ごろに買えるスマートフォンとしてAQUOS sense7を選ぶのも十分アリです。
「スマホ好き」を名乗るなら絶対に読むべき
山根博士の新連載がASCII倶楽部で好評連載中!
長年、自らの足で携帯業界を取材しつづけている山根博士が、栄枯盛衰を解説。アスキーの連載「山根博士の海外モバイル通信」が世界のモバイルの「いま」と「未来」に関するものならば、ASCII倶楽部の「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」は、モバイルの「過去」を知るための新連載!
「アップルも最初は試行錯誤していた」「ノキアはなぜ、モバイルの王者の座を降りたのか」──熟練のガジェットマニアならなつかしく、若いモバイラーなら逆に新鮮。「スマホ」を語る上で絶対に必要な業界の歴史を山根博士と振り返りましょう!
→ASCII倶楽部「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」を読む
★ASCII倶楽部は、ASCIIが提供する会員サービスです。有料会員に登録すると、 会員限定の連載記事、特集企画が読めるようになるほか、過去の映像企画のアーカイブ閲覧、編集部員の生の声を掲載する会員限定メルマガの受信もできるようになります。さらに、電子雑誌「週刊アスキー」がバックナンバーを含めてブラウザー上で読み放題になるサービスも展開中です。