サムスンが1月17日に発表した「Galaxy S24 Ultra」が海外で順次発売になっている。今回はそのグローバルモデルをレビューする。前モデルのGalaxy S23 Ultraからの大きな進化はAI機能で、画像処理や通訳機能など、ソフトウェア面での性能が大幅にアップした。
◆フラットディスプレー搭載のハイスペックなモデル
Galaxy S24 UltraはチップセットにクアルコムのSnapdragon 8 Gen 3 for Galaxyを搭載している。メモリーは12GB、ストレージは256GB/512GB/1TBの構成だ。なお、多くの国で256GBモデルを512GBモデルの価格で購入できる販売キャンペーンが行なわれた。日本で発売される際も、昨年同様にこのキャンペーンが実施されるかもしれない。
ディスプレーは6.8型(3120×1440ドット)で、Galaxy S23 Ultraとサイズは同じだが解像度(3088×1440ドット)はやや広がった。またピーク時の輝度が2600nitと、Galaxy S23 Ultraの1750nitより明るくなっている。そして、最大の変化点がディスプレーがフラットタイプになったこと。サムスンがフラッグシップモデルに採用していた左右をカーブさせたエッジディスプレーがついに廃止となったわけだ。フロントカメラはパンチホール型で1200万画素を内蔵する。
カメラは4つを搭載する。2億画素の広角(f/1.7)、1200万画素の超広角(f/2.2)、1000万画素の3倍望遠(f/2.4)、5000万画素の5倍望遠(f/3.4)の組み合わせとなる。カラバリは4色+オンライン限定3色で、今回レビューしたのはTitanium Violet。ほかにはTitanium Black、Titanium Gray、Titanium Yellowの3色と、オンライン向けのTitanium Blue、Titanium Green、Titanium Orangeと、合計7色が海外で展開されている。
本体のフレームはGalaxyシリーズ初のチタン製となった。本体サイズは約79×162.3×8.6mm、重さは232gとなっている。Galaxy S23 Ultraは約78.1×163.4×8.9mm、重さ234gであり、重量の差は2gとやや軽量化したに留まる。本体右側面の電源ボタン、音量ボタンの配置は変わっていない。
カメラ構成が変わっていないことからか、カメラのレンズ部分のでっぱりはGalaxy S23 Ultraとほぼ変わっていない。エッジディスプレーをやめたことで、手に持った感じはGalaxy S23 Ultraより側面の角が手のひらにしっかりと当たる感じだ。
本体下部のUSB Type-C端子やSIMカードスロット、スタイラス「Sペン」などの配置も変わっていない。このように上部・背面側から見るとエッジディスプレーではないものの、フレーム部分はややランドしたデザインであることがわかる。最近のiPhoneやGalaxy S24シリーズのほかのモデルのように、フレームとディスプレー・背面パネルとの角の部分は90度ではない。
収納式のSペンは本体内に軽く押し込むとばねの力で出てくる。Sペンについては今回のGalaxy S24シリーズ発表会で詳細な説明はなく、Galaxy S23 Ultraから性能は変わっていないと思われる。Sペンはワコムの技術を採用しており、充電不要で画面の手書きなどに使える。なお、Bluetoothとバッテリーが内蔵されており、本体に収納することで自動的に充電され、カメラのシャッターボタンとしてリモコンのように使うことも可能だ。
別売のSペンを使うことも可能で、サムスンからはより太いサイズで実際のペンのような形状の「Sペン Pro」が販売されている。
本体のベンチマークを計測したところ、AnTuTuでは176万6244、Geekbenchではシングルコアが2177、マルチコアが6681であった。サムスンによると内部の放熱板面積を広げるなど冷却機能を強化しており、ハイエンドゲームも支障なく遊べるという。また、CPU性能だけではなくNPU性能が上がっており、このあと紹介するAI機能もかなり快適に使える。