石川温のPCスマホニュース解説

ソニー「Xperia 1 VI」はこだわりから“現実路線”に変わった (1/4)

文●石川温

2024年06月05日 07時00分

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 ソニーが新製品「Xpeira 1 VI」を発表した。

 これまで5世代に渡って4Kディスプレー、21:9というアスペクト比を貫いてきたが、今回はフルHD+の19.5:9に生まれ変わった。

 正直、最初にその話を聞いたときには「これまでのソニーとしてのこだわりはどこに行ってしまったのか」と、嘆いてしまったが、体験会などで担当者の話を聞いたり、実際に触っていくうちに納得感が出てきたのであった。

アスペクト比19.5:9のフルHD+ディスプレーを備える

「21:9」にこだわってきたソニー

 Xpeira 1が初めて登場したのは2019年のMWCだ。

 ソニーとしては来たる5G時代に向けたスマートフォンとして、Xperiaをフルモデルチェンジさせてきた。5Gの普及によって、動画配信サービスの利用が増えると予想し、21:9という縦長ディスプレーにより、映画コンテンツを画面いっぱいに楽しめるというコンセプトを打ち出してきたのだ。

Xperia 1(2019)

 しかも、他のスマートフォンメーカーがインカメラをディスプレーに配置する際、パンチホールを開けたり、画面に切り欠きを入れるなどしてきた中、Xperiaは頑なにフチの部分にカメラを内蔵させ続けてきた。

 当時、ソニーモバイルコミュニケーションズの社長だった岸田光哉氏は「映画は我々ソニーグループにとって大切な存在。クリエイターの映像表現を最大限、尊重するため、画面に穴を開けることは絶対にしない」と力説していたほどだった。

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