このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー

デザイン優秀でおサイフ対応の「Nothing Phone(2a)」が5万円以下なのは間違いなく買い! (2/2)

文●村元正剛(ゴーズ) 編集●ASCII

2024年06月07日 12時00分

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ミドルレンジのSoCながら、操作感は快適!
普段ハイエンド機を使っていてもストレスを感じなかった

 Nothing Phone(2a)の基本性能は、Nothing Phone(2)より若干抑えられています。Nothing Phone(2)のSoCがハイエンド向けのSnapdragon 8+ Gen 1(最大3.2GHz)であるのに対して、Nothing Phone(2a)はMediaTekのDimensity 7200 Pro(最大2.8GHz)。ミッドレンジ向けのチップで、ベンチマークを比較すると、両モデルには相応の差がありました。

Nothing

「Geekbench 6」というアプリでベンチマークを測定した結果。右がNothing Phone(2)、左がNothing Phone(2a)

 しかし、Nothing Phone(2a)を使っていて、ストレスを感じることはありませんでした。筆者は普段ハイエンドモデルばかりを使っているので、時々レビューを書くためにミッドレンジのスマホを使うと、反応が鈍く感じることがあるのですが、Nothing Phone(2a)の使用感はいたって快適。

 Dimensity 7200 ProはMediaTekとNothingがこの端末のために共同でカスタマイズしたチップとのこと。ストレスを感じさせない操作性は、そこに理由があるのかもしれません。

 新しい機能としてメモリーの拡張機能も追加されました。ストレージの領域に余裕がある場合に、その一部を仮想的にメモリーとして使える機能で、筆者が借りていた12GBモデルの場合、8GBを追加して最大20GBにできました。一般的な使い方であれば12GBで十分でしょうが、データサイズが大きいゲームをする人や、マルチタスク作業が多い人にはメリットになるでしょう。なお、上位モデルのNothing Phone(2)もアップデートでこの機能が追加されました。

Nothing

「設定」→「システム」→「RAM拡張」で、最大8GBの仮想メモリーを追加できる

カメラ性能は良好! 夜景もいい感じで撮れる

 背面カメラはメイン(50メガピクセル/F値1.88)+超広角(50メガピクセル/F値2.2)という構成。センサーの詳細は公表されていませんが、有効画素数とF値のスペックは上位モデルのNothing Phone(2)と同じ。メインカメラは1/1.56インチの大型センサーを採用し、光学式と電子式の手ぶれ補正に対応しています。

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メイン(広角)+超広角のデュアルカメラを搭載

 実際にいろいろな被写体を撮ってみたところ、屋内・屋外を問わず、明るくナチュラルな色調で写りました。

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超広角(0.6×)で撮影

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広角(1×)で撮影

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2倍(2×)は鮮明な画質で写る

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デジタルズームは最大10倍だが、倍率を上げるほど画質は粗くなる

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愛犬も撮影しやすかった

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料理は鮮やかな色に

 「ナイトモード」を搭載していますが、夜景を認識すると自動で設定される(解除もできる)ので、いちいちモードを切り替える手間はなし。過剰に明るくならず、夜の風情を活かしたバランスで写ります。

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「ナイトモード」で撮影

 動画はデフォルトではフルHD(1080p)/30fpsで撮影でき、フルHD/60fpsや4K/30fpsにも切り替え可能。音声もクリアに録音されました。フロントカメラは3200万画素/F値2.2。ビデオ通話や自撮りを楽しむにも十分な画質が得られます。

独特なホーム画面はカスタマイズも楽しめる

 Nothing Phoneは、画面デザインもクール。初期設定のホーム画面に表示されるアプリのアイコンやウィジェットはモノクロで、アクセントして赤が使われています。

Nothing

デフォルトのホーム画面とアプリ一覧画面。「おサイフケータイ」は本来のオレンジ色で表示される

 ただし、すべてのアイコンがモノクロで表示されるわけではなく、カラーで表示されるアイコンもあります。たとえば「おサイフケータイ」アプリはカラーで表示され、自分でダウンロードして追加したアプリもカラーになることが多いようです。しかし、「Nothing Icon Pack」というアプリをインストールすると、デフォルトではカラーになるアイコンもモノクロにすることが可能。

Nothing

「設定」→「カスタマイズ」に進むと、ホーム画面を編集できる。「Nothing Icon Pack」アプリを追加すると、「アイコンパック」から「Nothing」を選択できる

 また、「Nothing Icon Pack」は、アイコンのモノクロ化をホーム画面だけに適用させる機能があります。つまり、ホーム画面はすべてのアイコンをモノクロで統一し、アプリ一覧画面では、すべてのアイコンを本来のカラー表示にできます。個人的には、ホーム画面のかっこよさとアプリの探しやすさを両立させる最善の方法だと思いました。

Nothing

左がすべてのアイコンをモノクロにした場合。右が本来のカラーで表示させた場合。右のほうがアイコンの絵柄が大きく表示され、アプリを探しやすい

 モノクロのアイコンが映える壁紙も多数プリインストールされていて、AIで好みの壁紙を生成することも可能。Nothing独自のフォントを用いたモノクロ基調のウィジェットで、ホーム画面のカスタマイズも楽しめます。Nothingによると、日本語の独自フォントの開発も進めているそうなので、Nothing Phoneの画面デザインは、今後さらに独自の世界観が広がっていくことを期待できそうです。

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好みの壁紙が生成される機能も搭載

Nothing

多彩なウィジェットでの画面カスタマイズも楽しめる

【まとめ】気になる点は少しだけ。コスパの良さは圧倒的

 バッテリー容量は5000mAhなので、電池持ちは上々。45Wの急速充電にも対応していますがワイヤレス充電には非対応。nanoSIMを2枚装着でき、2回線を利用できますが、eSIMには非対応。microSDカードも装着できません。防塵・防水のレベルは「IP54」なので、濡らしてしまった場合には早めに拭くなどの配慮は必要です。

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 このあたりのことが気にならなければ、圧倒的にコストパフォーマンスに優れた1台と評価できそうです。

「Nothing Phone (2a)」の主なスペック
ディスプレー 6.7型有機EL(20:9) 120Hz対応
画面解像度 1084×2412
サイズ 76.32×161.74×8.55mm
重量 190g
CPU MediaTek Dimensity 7200 Pro
2.8GHz(8コア)
内蔵メモリー 8/12GB
内蔵ストレージ 128/256GB
外部ストレージ ――
OS Android 14(Nothing OS 2.5)
対応バンド 5G NR:n1/3/5/7/8/20/28
/38/40/41/66/77/78 LTE:1/3/4/5/7/8/18/19/20
26/28/38/39/40/41/42/66
W-CDMA:1/4/5/6/8/19
4バンドGSM
無線LAN Wi-Fi 6
カメラ画素数 5000万画素+5000万画素(超広角)
イン:3200万画素
バッテリー容量 5000mAh(45W対応)
生体認証 ○(画面内指紋、顔)
SIMスロット nanoSIM×2
防水/防塵 △/△(IP54)
USB端子 Type-C
イヤホン端子 ×
カラバリ ブラック、ミルク、Special Edition
 

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