昨年のiPhone 15から、端子がUSB-Cに変更したiPhone。一般的なUSB Type-CケーブルとACアダプタで充電できるようになり、利便性が大きく増しました。
今年のiPhone 16でもそのことは変わらないのですが、発売前のウワサとしては、最大45W急速充電に対応している説がありました。というわけで、実機で試しました。
公式の充電速度は「約30分で最大50%充電」で15と16で変わらないが、16では有線だけでなくMagSafeでも可に
まず、あらためて公式のスペックを確認してみましょう。
「約30分で最大50%充電」という部分はiPhone 15のときと変わらず。その際の条件が、iPhone 15では「別売りの20Wアダプタまたはそれ以上のアダプタとUSB-C充電ケーブルを組み合わせて使用」だったのですが、iPhone 16では「もしくは30Wアダプタまたはそれ以上のアダプタとMagSafe充電器を組み合わせて使用」という一文が加わりました。
ここからわかるのは、有線での充電では公式には変化がない点と、MagSafeでのワイヤレス充電での性能がアップしているという点。実際にMagSafeは、iPhone 15では「最大15W」だったのに対し、iPhone 16では「最大25W」になっています。
なお、この最大25WでのMagSafe充電には、新バージョンのMagSafe充電器(1メートルモデル「A2580」か2メートルモデル「A3250」)が必要です。Apple Storeでは6480円と8480円。それなりの価格がします。
実際に有線で充電してみたが、iPhone 16でも最大30WなのはiPhone 15と同じ?
では、実際に充電してみましょう。今回用意したのは、iPhone 16 Pro Max(16 Plusでも試しましたが、結果は基本同じでした)と比較用のiPhone 15 Pro Max。テストしたACアダプタは、16インチMacBook Pro付属の純正140Wアダプタと、PPS(21V対応)をサポートする他社製65W対応アダプタです。
さて、結果ですが、今回のテストでは有線では30Wまでの充電でした。公式スペック通りに30分で50%を超えて、1時間弱で80%を突破、フル充電は2時間弱。ただし、その際の電圧は両アダプタとも約15V/2Aで、iPhone 15での約9V/3Aとは違いがありました。
MagSafeアダプタの買い替えは必須だが、iPhone 16で高速化を確認
一方のMagSafeでは、テスターでは30W前後の表示になりましたが、誤差やワイヤレス充電によるロス分もあるのかもしれません。いずれにしても、iPhone 15よりは確実に高速になっていそうです。
というわけで、少なくとも今回のテストの範囲内では、45Wでの充電は確認できず。有線ではiPhone 15とほぼ同等のスペック、MagSafeでは対応アダプタを用意することで高速という結果となりました。
高性能スマホとしては微妙だが、実用的にはどう? 充電容量の上限は細かく設定できるように
有線での充電速度はもう少し高速になってほしいという声は確かにあり、意見は分かれるものの、30分で約50%まで行くのなら、それほど大きな不満は無い!? 一方で、昔ながらのUSB-AタイプのACアダプタを使い続けていると充電が確実に遅いので、こちらは20W以上のACアダプタへの買い替えタイミングでしょう。
あと、iPhone 15/16+iOS 18では、バッテリーを長持ちさせるために充電の上限を100%から変更する設定で、80~100%の間を5%刻みで設定できるようになりました(iPhone 15+iOS 17では80%か100%の2択)。この設定もうまく活用して、iPhoneのバッテリーを大事に使っていきたいところです!