加入をまったく強要しないポータルサイトで、サービス加入者を増やし続けるKDDI独自のメソッド (2/2)

文●ASCII

2024年09月30日 17時30分

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今後も独自コンテンツの拡充を図っていきたいと話す

今後の独自コンテンツの拡充にも期待大!

──現在は独自コンテンツとして、樋口幸平さん、塩野瑛久さん、浅川梨奈さん、桃月なしこさんに“ココロオドル”作品を紹介していただくコラムが載っていますね。こういったコンテンツの取材はどのようにしているんですか?

浅葉「外部のエンタメメディア編集部の方々と一緒に人選・インタビューを実施しています。今回のコンテンツの4名は編集部のメンバーからの推薦でお声をかけましたが、自然と、タイプの異なる俳優さんが集まってくださって、紹介する作品のタイプやジャンルにも幅を持たせることができたと思います」

竹下「皆さん、本当に作品やコンテンツに対する気持ちが強い方ばかりが揃ってくださって、作品についての語り口に情熱を感じました。“ココロオドル”作品の紹介によって、気になるあの人のいつもとは違うプライベートな一面が垣間見える、ここでしか見られない特集になっています。ぜひ一度見に来てください」

サービスへの加入を“強要しない”スタイル

──ビジネス的な部分にも触れてみたいのですが、このポータルサイトが今後狙っていく成果として、サービスごとの加入者数をいつまでにどのくらい増やすとか、ユーザーの契約プランをどのように変えていきたいといった、具体的な目標は決まっていますか?

浅葉「もちろん、会社のプロジェクトとして運営する以上は、事業への貢献度は試される部分ではあります。ただあくまで一番の目的は『au・KDDIというブランドをもっと好きになっていただく』ことなので、加入者数や売上などについての具体的な目標は設定していません。サイトの動線においても、さりげなくプラン変更へのリンクを出す程度にとどめています」

サイト上でコンテンツをタップした場合の表示例。編集部のコメントが表示され、さり気なくサービス側へのリンクも出現する

──でも、その方法でもブランディングを図りつつビジネス貢献目線でも一定の効果が出ているからこそ、サイトが続いているということになりますよね。

浅葉「はい。au IDの分析を通じ、サイトに来訪された後の料金プラン変更や各エンタメサービスへの加入割合などを検証しています。サイトによる間接的なビジネス貢献は一定以上の成果が出ているという評価で、いきなりサービス概要や料金の紹介から入るのではなく、作品から興味を持っていただくフローは非常に重要だと感じています」

竹下「コンテンツをタップして、しばらく時間を置いてから各サービスに加入してくださる方が多い印象なので、じっくりと作品の概要を読んでから、本当に見たいと思って加入してくださっているものと受け止めています」

──ここを訪れたユーザーはそもそも、興味を持ったコンテンツをタップすると思いますから、強く勧められなくても、自然とサービスに加入したくなるのかもしれませんね。お話をうかがって、ポータルサイトという形式のおもしろさや、ビジネスの手法としての魅力もよくわかりました。本日はありがとうございました。

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