大画面を活かした分割画面表示や
流行のAI機能を搭載
Magic V3のOSはAndroid 14をベースとしたMagicOS 8を搭載している。UIはファーウェイのEMUIに若干似たところもあるが、これは元々同じ企業だったことから、ルーツを同じにしているからかもしれない。
ホーム画面でのアプリフォルダに最大3x3のアイコンを表示して、そのままタッチから起動できるなど使い勝手を高めている。また、自社のタブレットやWindows PCにスマートフォンの画面をそのまま表示させる機能も搭載している。
今年は各社のスマートフォンがAI機能を強化しているが、Magic V3にもリアルタイムの通訳機能やいわゆる消しゴムマジック機能などの生成AI機能も搭載されている。
大きい画面を活かした機能としては「Magic Portal」を搭載している。SNSのタイムラインで流れてきた画像や文字など、画面上で選択できるオブジェクトをドラッグして画面の右端へ持っていくと、関連するアプリのアイコンが表示され、重ねることでそのままそのアプリを使うことができるというもの。
たとえば画像をドラッグすると、SNSやECサイトのアイコンが表示されるため、投稿したいならSNSを、買い物したいならECサイトを選ぶ、といったことができる。
9月5日にベルリンで行なわれたMagic V3のグローバル発表会でも、イチオシ機能として紹介された。比較としてiPhone 15 Pro Maxでは「オブジェクトのスクショ」→「ECサイトアプリを開く」→「画像を選択」など6ステップかかるのに対し、Magic Portalは1ステップで購入が完了する。
8型弱の画面で複数のアプリを表示するのも、アプリウィンドウ上のバーを左右にドラッグで分割画面、下にドラッグでポップアップ表示と操作も容易だ。
本体をL字に曲げたときのアプリの分割表示は、カメラなど一部のアプリに留まっている。分割表示は今後のアップデートで対応アプリが増えることに期待したい。
カメラ性能はハイエンドに匹敵!
2つのレンズが光学手ぶれ補正搭載
カメラは前述したように高画質なトリプル仕上げ。5000万画素の広角はF1.6、OIS搭載。3.5倍望遠は5000万画素、F3.0でこちらもOISを搭載している。4000万画素の超広角カメラはF2.2となっている。折りたたみスマートフォンとしてはかなりの高性能と言えるだろう。
本体を閉じれば一般的なスマートフォンと撮影体験は同等。開けば大きな画面でプレビューできるので、細かい部分を確認しながらの撮影もできる。
以下は作例だ。標準では1200万画素相当撮影となる。5000万画素または4000万画素で撮影する場合は、その他モードから高画質を選んで撮影する。
【まとめ】折りたたみスマホを
「普通のスマホ」にしてしまう新感覚のモデル
Magic V3を使って感じたのは、もはや折りたたみスマートフォンが特殊な製品ではないということだ。
折りたたんだ状態で使っていると、Magic V3が本体を開ける折りたたみスマートフォンであることを忘れるほど薄く、しかも重量も軽い。そしてカメラも高性能だ。本体性能も高いため、高度なゲームもストレスなくプレイできるだろうし、本体を開けば小型タブレットサイズの大画面で、より迫力や臨場感のあるコンテンツも楽しめる。
HONORが日本に参入しておらず、ここまで優れたスマートフォンが日本で販売されないのが非常に残念だ。