人民元に対しても円安が進み、中華スマホもすっかり高額化
そんな中、スマホの中古市場がかなり真っ当になってきた
日本では「中華スマホ」とも言われる中国メーカー製スマートフォン。当初は日本のユーザーも圧倒的なコスパに驚いたものだが、今は高価になってしまった感もある。
それは円安という状況もあるが、本国での価格自体が高くなってきたという事情もある。以前は1000元スマホという意味の「千元機」という言葉があり、その名の通り1000元前後で買えた。
当時の1元は15円行かなかったので(今は約21円)、1万円程度の趣味のガジェット感覚で気軽に買えたわけだ。ところが今や千元機がタイトルに入ったニュースを見ても、四捨五入で2000元となる範囲の1000元台の機種ばかりだ。約1万円で買えたものが、日本円では4万円近いとなると、さすがに食指が動きにくいというものだろう。
そんな中国では近年、ちゃんとした中古デジタルショップを見るようになった。筆者が拠点とする中国内陸の都市ですら、いくつかのモールで見たくらいで、実際かなり展開している。
具体的なブランド名でいうと、日本にも進出した「愛回収」や、そのライバルの「転転」、アリババが運営する中国版メルカリとも言われる「閑魚」のリアルショップ版。これら中国全国展開のブランドに加え、各地域のガジェットショップチェーンが挙げられる。
こうしたブランドは企業サイトやニュースを見る分には、しっかり製品を点検し、リフレッシュ作業をしているというのでありがたい。行こうと決めたら、中国の地図サービス「百度地図」か「高徳地図」で、「愛回収」や「転転」と入力して、場所を確認するといいだろう。
中古スマホ店と言っても怪しくなく、キレイで明るい
売られているのも最近の機種が中心
実際に店舗に行った様子が、記事冒頭の写真だ。写真を見てもらえればわかるが、そんなに広くない店舗に、新品のスマホと中古のスマホが売られている。スマホはiPhoneの最近のモデルが多く、Androidは、シャオミ、OPPO、vivo、ファーウェイ、Oneplus、Honor、Realmeなどの比較的新しい製品が売られていた。そしてハイエンドからローエンドまで新品より買いやすい価格となっていた。
たとえば2年前のモデルではあるが「OPPO A1 Pro」(Snapdragon 695、8GB/256GB、1億800万画素カメラ)が1000元を切る739元、つまり1万5000円程度。中華スマホを買ってみたい人にも気軽に手が届く。売られている商品はスマートフォンが中心であり、タブレットやノートパソコンなどそのほかの製品はあまりないようだ。
店に入って商品を見ていると、店員が寄ってきて「なにが欲しいんですか?」と聞いてくる。無言で商品を見続けるのもいいが、ちょっと見ているという意味で、「看一下(カンイーシャ)」と答えるといいだろう。
また欲しいものがあれば、これが欲しいという意味で「我要這箇(ウォーヤオチェーガ)」、ショーケース内など触れられない商品に触れてみたければ2つの合わせ技で、これをちょっと見たいという意味の「我要看一下這箇(ウォーヤオカンイーシャチェーガ)」と言ってみよう。ただし、発音については声調が正しくないと通じないので、グーグル翻訳の音声出力などを参考に音で確認して言えるようになるとベターだ。