KDDIと京セラは、5G/6G時代での高周波数の活用に有効な無線中継技術を開発。同技術を実装した中継器を東京・西新宿のビル街に展開した結果、5Gのミリ波のエリアカバー率を33%から99%へと拡大できることを確認したと発表した。
新しい中継技術で電波が飛びにくいミリ波を使ってエリア拡大
これでさらに増えるトラフィックに対応可能!?
従来の無線中継技術では、受信機能と送信機能がそれぞれ独立した概念にあったのに対し、新技術では無線環境に適応して、送受信機能の役割を動的に切り替えが可能とする。このことで基地局と連携しつつも連続的なエリア形成ができるという。
5Gですでにサービスが展開されているミリ波(28GHz帯)は帯域が広く(現在は各キャリアで400MHz幅を割当)、高速通信が可能な一方、電波の直進性が強く、ビルや樹木などの影響を受けやすいため、広い面積をカバーするには多数の基地局の設置が必要とされてきた。
この新技術を使えば、基地局ではなく、小型の中継器(216×216×246mm、4.9kg)によって、メッシュ状にエリアの拡張が可能としており、今後のトラフィックの継続的な増加においても、高周波数帯の活用による課題解決につながることが期待できる。