iPadは、パワフルな性能を持つタブレット端末。持ち運びが簡単で、大きな画面で見やすいので、プレゼンテーションで使うのにも向いている。そこで活用したいのが、iPadに標準搭載されている「Keynote」アプリだ。
iPadを持っていても「Keynote」を使ったことがないという人も多いと思うが、それはもったいない。というのも、直感的な操作で初心者でも簡単に使えるツールだからだ。
そこで今回は、「Keynote」を使って簡単にプレゼン資料を作る方法や、具体的な活用法を交えて解説していこう。
「Keynote」の基本的な使い方を覚えよう
プレゼンテーション資料を作成する定番アプリといえば、マイクロソフトの「PowerPoint」だ。ただ、アプリ自体は無料でインストールできるが、編集作業を行うには「Microsoft 365」のサブスク契約が必要となる。そのため、未契約の人にとっては費用負担が大きく感じられるだろう。
一方、アップルの「Keynote」は、完全に無料で利用が可能。「PowerPoint」に似た機能を備えているうえ、iPadに最適化されているので直感的に使えるのが特徴だ。また、作成したプレゼン資料は「iCloud」に保存されるので、iPhoneやMacでも開けるメリットもある。
しかし、「PowerPoint」などのプレゼン作成アプリを使ったことのある人は、各設定の場所がわからず、操作に悩む場面が出てくると思う。そこで、まずはプレゼン作成中によく利用する機能の使い方について紹介していこう。
●好みのテーマでプレゼンテーションを作成
「Keynote」には、デザインのベースとなるテーマが数多く用意されており、これを使うと統一感のあるプレゼン資料が作りやすい。もちろん、「アウトラインから作成」を選べば、無地の資料からプレゼンを作成可能だ。
テーマを選択してプレゼン作成を始めるには、最初の画面で「テーマを選択」を選び、好みのものを選択する。
●テキストの入力とスタイルの編集
テーマを選択すると新規デザインが作成され、ダミーのテキストが配置されたスライドが表示される。テキストを編集するには、テキストオブジェクトをダブルタップする。テキストを編集できるようになるので、適宜修正していこう。オブジェクトをドラッグすれば、移動や大きさの変更が可能だ。
ここで覚えておきたいのは、スタイルの編集方法だ。テキストのスタイルを変更するには、画面右上にあるフォーマットアイコンから行う。ここをタップすると、右側にフォーマットウインドウが表示される。
「スタイル」タブでは、影や枠線などオブジェクトの外観を変更できる。上部にあるスタイル一覧では、オブジェクトの外観を選択できる。下部にある各項目では、オブジェクトの塗りつぶしや影、不透明度などを設定可能。スタイルを変えるときは、はじめにスタイル一覧でスタイルを決め、そのあとに細かく調整していくといいだろう。
「テキスト」タブでは、テキストの段落スタイル、フォントの種類、大きさ、色などを設定できる。ここでプレゼンの趣旨にあったテキストに設定しておくのは、見やすい資料を作るのに必須だ。
「配置」タブでは、オブジェクトの大きさや位置などを調整できる。ここでよく使うのは、「後ろ/前に移動」だ。これはオブジェクトのレイヤーを設定するもので、「PowerPoint」の「最前面へ移動」や「最背面へ移動」に該当する。オブジェクトが重なっていて表示順序を調整したいときは、ここのスライダーを調整しよう。