格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す!

大容量モバイル回線があれば固定回線の導入は不要なのか、コスト面から考えた (1/2)

文●正田拓也 編集● ASCII

2025年03月30日 12時00分

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 スマートフォンで大容量プラン、使い放題系プランに加入していると、モバイル回線の利用が多くなり、動画もなんでもそれで済ませるので、もう自宅に光ファイバーなどの固定回線はもう要らないのでは? と思う人もいるかもしれない。

 実際のところ、毎月数千円の費用がかかる固定回線はかなりの負担の大きさを感じるときもある。では、もう固定回線は引かない方がコスト安なのか、低コストで固定回線を導入できるのか考えてみた。

固定回線

正直なところ、スマートフォンより料金プランや各種キャンペーン、セット割引など、総額での負担額がわかりにくい固定回線サービス。あらためて低コストで導入できるかを考えた

固定回線は戸建ての光ファイバーなら月5000~7000円
単純に料金だけ見ると、結構高い印象がある

 格安SIM以外のスマートフォンの料金プランは大概わかりにくいが、固定回線も同じ。その理由は最初の工事費が分割払いの形で一定期間追加されていたり、逆に一定期間は料金割引などのキャンペーンが適用されるためだ。

 毎月の料金がそれなりにするうえ、一旦導入すると長期間そのまま利用することが多いだけに加入時のキャッシュバックなどがさまざまに設定されている。サイトによってはキャッシュバック分を相殺した負担額の月額平均が書かれていたりと、内容がすぐにわからない状態になっている。

 それでも、戸建ての光ファイバーなら月5000~7000円程度の負担になるのが一般的。マンションの光ファイバーなら月3000~7000円ほど。戸建てならば、30GB程度のモバイル回線が2~3本まかなえる金額だ。

 また、ホームルーターと呼ばれる無線の固定回線も人気だ。こちらは5000円前後で、工事の手間も必要なく、家に持ち帰って電波の良いところに置けばすぐに使える。ただし、速度という面では光ファイバーには劣る面もある。

固定回線

引っ越しシーズンは固定回線の工事に時間がかかるため、モバイル回線を利用した据置型のホームルーターも人気になっている。ただし、速度面では光ファイバーの方が有利だ

固定回線があるとモバイルのセット割引がある

 固定回線があると単純に月数千円の負担が増えると思うかもしれないが、実際には固定回線セットでの割引や、固定回線があるがゆえにスマートフォンの通信量を減らせて、料金を抑えることも可能だ。もちろん固定回線があること自体のメリットも大きい。

 まずは割引。3大キャリアとそのサブブランドの多くのプランでは、固定回線のセット割引が前提の金額が前面に押し出されている。

 たとえば、ドコモの実質的なサブブランドの「irumo」は、「3GB 月880円」と大きく書かれているが、これは固定回線のセット割引で月1100円、ドコモのカード支払いで月187円を引いた後の金額で、両方が無い場合は「3GB 月2167円」となる。

固定回線

3GBで月880円をアピールするが、画像にもあるようにこれは条件付きだ

 また、Y!mobileの「ワイモバ親子割」も「30GB 月980円」という金額が目立つように書かれているが、元の金額は月4015円で、そのうち固定回線セットの「おうち割 光セット」で月1650円が割り引かれる。

固定回線

ワイモバの30GBで月980円も条件あり。セット割引となる固定回線を契約していなくても、家族割引は可能だが、固定回線セットよりは高くなる

 実際に計算すると、irumoの9GBプランを3人家族それぞれで契約していた場合、固定回線有りなら(3377円-1100円)×3で合計月6831円だが、固定回線が無い場合は3377円×3=1万131円なので、3300円の差となる。

 Y!mobileでは、「シンプル2 M」(月30GB)を3回線契約していた場合、固定回線有りなら(4015円-1650円)×3で合計月7095円。固定回線が無い場合でも家族割引が適用されるが、その場合は2回線目以降が1100円引きと回線セットのときより条件が悪くなるので、合計月9845円と2750円の差になる。

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