スマートフォンメーカーの「Meizu」(魅族)をご存じでしょうか? シャオミが現われる前までは「中国スマホの顔」であった同社も、今では自動車メーカーに買収され、傘下企業になっています。
ハイエンドモデルを得意としていましたが、その姿もすっかり見られなくなってしまいました。ところが今でも定期的にスマートフォンを出しており、MWC Barcelona 2025にもブースをひっそりと構えていたのです。
Meizuは2024年に「スマホをやめてAIデバイスに専念する」と発表しました。ところがその後もスマートフォンを作り続けています。今のMeizu製スマートフォンは「AIスマートフォン」であり、ただのスマートフォンではない、といいうことなのです。
スマートフォンから脱却した、まったく新しいデザインやUIを搭載する「新型AIデバイス」の開発は容易ではありませんから、これからも引き続きスマートフォン事業を継続してくのでしょう。なお、Meizuにはオリジナルキャラクターの「PANDAER」もいますが、これも立ち位置が不明。Meizuは迷走しています。
ブースに展示していた最新モデル「Meizu Note 22」はグローバル向けに展開されるとのこと。中国向けには「Meizu 数字」のようにNoteなしのモデルが投入されています。Meizu Note 22のスペックはチップセットがMediaTekのHelio G99で、4Gモデルです。ディスプレーは6.78型、フロントカメラは3200万画素。
カメラはメインが1億800万画素とがんばった仕上げ。ですが、iPhoneのような背面デザインはかえって特徴がなく、本当にグローバルでこれを出すのか個人的には疑問に思えるレベルです。中国向けモデルはGalaxyに似ているものの、縦にカメラを並べたデザインがすっきりした印象を与えてくれました。
バッテリーは5000mAh。おそらく新興国を攻めるのでしょうが、似たようなデザインの製品が多い中、どのように販売数を増やそうとするのか気になります。
Meizuのスマートフォンはエントリーブランドとして「Mblu」というモデルもあります。これは中国では「魅族」の下位として「魅藍」というブランド名で展開していたネーミングを英語にしたもの。シャオミでいえばXiaomiに対するRedmi、といった感じです。Mbluは価格を武器に販売数を伸ばせる製品で、この「Mblu 22」はチップセットにUNISOC(型番不明)搭載のエントリー4G機です。ディスプレーは6.79型。
背面デザインはこちらの方がむしろ特徴を出せる、スクエア&ブラックなカメラ台座。シャオミの「Xiaomi 15」などに似ているものの、個性のないiPhoneデザインよりはるかにいいでしょう。カメラは1300万画素ときわめてベーシック。
メモリー構成も3GB+ストレージ64GBモデル、4GB+128GBモデルとかなりのローエンド。バッテリーは5000mAh。アフリカや中南米あたりがターゲットで、価格も100ドルを切るくらいかもしれません。
Mblu 22の上位モデル「Mblu 22 Pro」はHelio G81搭載でスペックはやや高め。ディスプレーサイズは同じ6.79型で、フロントカメラは800万画素。
背面は円形のカメラ台座。やはりこちらのほうがいいデザインですね。メインカメラは5000万画素なので、より実用的な製品です。バッテリーは5000mAhを搭載します。
Meizuのスマートフォンは中国国内では親会社でもある吉利汽車(Geely Auto)との連携販売もあるようですが、グローバルでは単独で他社との競争に挑まなくてはなりません。
ミドルレンジ以下のモデルで値段勝負に出るのでしょうが、そのクラスの製品はシャオミですらインドで10機種以上を出すなど競争が激化しています。今回のスマートフォンはAI機能もなく、Meizuの海外展開がどうなるのか、気になるところです。