ASUSのゲーミングスマートフォン「ROG Phone 9」シリーズが、3月28日に発売された。上位モデルの「ROG Phone 9 Pro」はゲーミングスマートフォンとしての性能強化だけでなく、背面のLEDが648個に増加しゲームも遊べるなど、表でも裏でもゲームが楽しめる、よりインパクトのある内容に仕上がっている。
発売前のテスト機で、その実力を確認してみたい。
本体デザインはROG Phone 8 Proを踏襲
まずは本体を確認すると、ROG Phone 9 Proは6.78型のディスプレーを搭載しており、サイズは約77×163.8×8.9mm、重量は227g。前機種となる「ROG Phone 8 Pro」と比べるとサイズ面で大きな違いはなく、重さが220gを超えるためそれなりに重量はあるものの、大画面スマートフォンとしては持ちづらいという印象はない。
ほかの部分でもROG Phone 8 Proのデザインコンセプトを継承しているようで、ディスプレーはフロントカメラが画面内に埋め込まれたパンチホール構造を採用。ゲーム関連の機能を制御するアプリ「Armoury Crate」からパンチホール部分を非表示にする仕組みが備わっている点も、ROG Phone 8 Proと共通している。
背面デザインも、ラインの色やデザインに細かな違いがあるものの、カメラ部分のデザインはROG Phone 8 Proと共通しているし、カラーはファントムブラックのみでマット調の素材を用いており、ゲームプレイ中の持ちやすさと普段使いしやすい落ち着いたデザインを両立している。
側面のインターフェースは、本体右側面に電源キーと音量キー、そして後述する「AirTrigger」用の超音波センサーが上下に継続して搭載。底面には3.5mmのイヤホン端子が備わっているほか、USB Type-C端子は左側面と底面にそれぞれ備わっており、縦・横どちらのスタイルでゲームをプレイする際も給電しやすい点も前モデルからそのまま。
「AniMe Vision」はゲームも遊べるように進化!
見た目には大きな変化がないように見えるROG Phone 9 Proだが、実は非常に大きく変わっているポイントが1つあり、それが背面のLEDを用いた「AniMe Vision」である。これはROG Phone 8 Proから搭載されたもので、グリッド状に配置されたLEDが光ってアニメーションし、ゲーム中に通知などがあった際に知らせてくれる機能だ。
そのAniMe VisionがROG Phone 9シリーズでは大幅に強化されており、ROG Phone 9 Proだけでなく、スタンダードモデルのROG Phone 9にも搭載。LEDの数はROG Phone 9が85個、ROG Phone 9 Proは648個と、ROG Phone 8 Pro(341個)より多く配置されている。
それゆえROG Phone 9 ProのAniMe Visionでは、ROG Phone 8 Proではできなかった漢字やひらがななどの表示も可能になったほか、下部のLEDは赤色となり2色での表現ができることから、演出もより凝ったものとなっている。
それに伴いAniMe Visionのカスタマイズも強化されている。ROG Phone 8 Proでも文字や手書きの絵などを表示できたが、ROG Phone 9 Proではさらに、GIFファイルで画像を作成してAniMe Visionに表示できるようになった。
そしてもう1つ、追加されたのが「AniMe Play」だ。これはAniMe Vision上で簡単なゲームが遊べるというもので、専用のアプリからプレイしたいゲームを選び、本体を横持ち、かつ背面にすることでプレイできる。
ゲームは「疾走ランナー」「スネークゲーム」「エアロインベーダー」「ブロック崩し」の4つで、いずれも操作はAirTriggerを使う形となる。ゲームの内容は非常にシンプルで、類するゲームはスマートフォン上でも多数提供されているのだが、普段のディスプレーとは異なる雰囲気でゲームを楽しめるだけに、対策ゲームを遊んだあとの息抜きとしてちょうど良さそうだ。