アップルがiPhone向けに開発中のソリッドステートボタン(物理的な可動部がない触覚フィードバック型のボタン)は、まだいくつかの技術的な課題が残っているという。中国のSNS微博(weibo)の著名リーカーInstant Digital氏が4月2日に伝えた。
同氏によると、アップルは現在もソリッドステートボタンの触覚設計と長期使用時の信頼性の調整を続けているという。しかし、誤作動を起こす問題が依然として解決できず、反応性も完璧とは言えない状態だそうだ。
このため、社内で「Project Bongo」と呼ばれていたこのプロジェクトは一時的に棚上げ状態になったという。アップルは現在の市場において、ディスプレーやバッテリーなどの技術開発により多くのリソースを投入すべきだと判断したとのことだ。
ソリッドステートボタンは物理的なボタンよりも信頼性が高く、わずかだがiPhone内部のスペースも節約できるとされている。さらにUSB-C充電ポートをワイヤレス充電のみに置き換えることで、スピーカー以外の開口部をなくし、完全な防水性能を実現できると期待されている。
しかし、そのためにはソリッドステートボタンが物理ボタンと同等の信頼性と操作感を実現する必要があり、現時点ではその両方で課題が残っているというわけだ。
ちなみにアップルはiPhone 16シリーズでカメラコントロールボタンを導入したが、これは触覚センサーを備えた物理ボタンとなっている。