KDDIは、4月13日から開催の大阪・関西万博の屋外会場において、サブ6で2つの周波数帯に対応した無線装置「Dual Band Massive MIMO Unit(DB-MMU)」を国内では初めて商用導入したことを発表した。
同社は、広帯域で高速通信が可能な5G専用周波数のサブ6において、ドコモとともに200MHz幅の周波数(3.7~3.8GHz、4~4.1GHz)を持っているが(ドコモは3.6~3.7GHzと4.5~4.6GHz、ソフトバンクは3.9~4GHz、楽天モバイルは3.8~3.9GHz)、従来は3.7GHz帯と4GHz帯で異なる無線装置の設置が必要だったとする。しかし、DB-MMUでは無線装置1つで2つの周波数を同時に利用できるようになった。
特に5G SA(Stand Alone)利用時には、複数の周波数を束ねるキャリアアグリゲーションにより、最大2倍の通信速度が実現されるという。
KDDIでは、多くの来場者による混雑が予想される万博会場で安定した通信サービスが利用できるように、広帯域なサブ6の基地局に力を入れており、DB-MMUもその一貫とする。また、今夏以降は鉄道路線や商業地域を中心にDB-MMUを順次導入。ネットワーク品質改善に活用するとしている。