サブ回線としての使い方を考えるなら
イオンモバイルでタダでデータ専用回線が付けられる例も
単体での契約だと以上のとおりだが、イオンモバイルでは1回線のデータ容量をシェアできる追加SIMを申し込むことができる「シェアプラン」がある。
料金はちょっと複雑だが、シェアプランにするためにまずプラス月330円。そして、2回線目と3回線目は1回線あたりプラス月220円となるケースが多い。
ところが、料金プラン表(https://aeonmobile.jp/pdf/plans_all.pdf)をよく確認すると、2回線目と3回線目の1回線あたりプラス月220円とは音声SIMの場合で、データ専用SIMを追加する場合は、2回線目と3回線目はプラス月0円、つまりシェアプランを契約しているとデータSIM専用SIMをもう2枚、無料で使えるというわけだ。
たとえば、メイン回線として使う音声SIMで月10GB使い、サブ回線用のデータSIMでは月20GB使うケースを考えてみる。バラバラに契約すると月1848円(音声プラン10GB)+月1738円(データプラン20GB)で合計月3586円となるが、シェアプランなら月2838円(シェアプラン30GB)と安く済み、かつサブのデータSIMは2枚使える。
とは言え、音声SIMと比べてオトクなケースは少なく
データSIMの料金メリットはなくなりつつある
ただ、イオンモバイルのようなケースは例外的で、データSIMを選んでオトクに利用できることはほとんどなくなっている。
それより、普通に音声SIMを選び、通話は使わない方が安くなるケースが多い。IIJmioだと、25GBの音声SIMは月2000円。物理SIMを用いるデータSIMは25GBで月1950円。50円安くはなっている。
しかし、IIJmioの場合、家族にもIIJmioユーザーがいれば、昨年10月にスタートした家族割引が音声SIMのみ適用されて、100円引かれて月1900円と逆転する。そして、データSIMには家族割引はない。
また、mineoは加入から最大6ヵ月間、20GBコースを含めた全コースが月990円で使えるキャンペーンを実施中だが、その対象は音声SIMのみ。音声通話を使うつもりがなくても、音声SIMを選ぼうとなるのが自然だ。
データ専用だけだから安いとはならない時代
日本通信SIMの新プランは「ネットだけプラン」という名称から、“音声通話もSMSもないから安い”と考える人もいるかもしれない。しかし、実際には音声通話付き回線のほうが安い例もあり、データだけだから安いとはなっていない。
音声通話に対応しないことで、迷惑なSMSや電話を受けなくていいという大きなメリットはあるものの、低コストを求めるならば、音声通話付きかデータ専用かにこだわらずに選ぶのが良さそうだ。