格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す!

ドコモ新プランは実質値上げ? では、ドコモユーザーはどうしたらいい? (2/2)

文●正田拓也 編集● ASCII

2025年04月27日 12時00分

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「ahamo」はそのまま継続
料金にセンシティブなユーザーはこれに収束させる方向か?

 6月5日以降、ドコモに加入するユーザーはどうするのか。データ無制限を求めるユーザーばかりではないはずで、家族割引などはない単独回線で使いながら、適度な金額に抑えたいという人も多いはず。「ドコモMAX」や「ドコモmini」だけではカバーしきれないというのはドコモも理解しているはずだ。

 そうしたユーザー向けのプランが「ahamo」となる。「irumo」「eximo」は新規受付を終了するが、「ahamo」は現行のまま継続する。月30GBが使えて2970円で1回5分までの通話定額まで付いてくる。さらに「ahamo大盛り」なら1980円の追加でさらに80GBを追加で使える。外出先で動画も見るようなメイン回線としても十分に使えるし、割高感も無い。

ドコモ

「ahamo」は引き続きシンプルなまま。20GB→30GBの増量による実質的な値下げを最初に仕掛けたのはドコモだけに、さすがに当面はこのままか?

 実際、店頭でドコモ契約でスマートフォン購入をする場合、割引条件的に「eximo」で加入する必要があっても、加入後にすぐ「ahamo」への移行が前提で話が進められ、その移行の方法まで案内されるという体験をしたことがある人もいるのではないだろうか。それだけ「ahamo」は多くのユーザーにとって妥当なプランなのだ。

これを機会にユーザー側も
キャリア乗り換えがしやすい体制にするほうがいい

 それにしても今回のドコモの新料金プランは「ドコモMAX」を始め、これまで以上にさらに複雑化し、ユーザーが理解しにくいプランだと感じる。

 かなりの割合のドコモユーザーは「DAZN、何それ?」だろうし、「単体なら月4200円のDAZNが無料で付いてきます」と説明されたとして「得をした!」と思う人より、「抱き合わせで損をさせられているのでは?」と疑ってしまう人のほうが多いのではないだろうか。

ドコモ

老若男女に渡るドコモユーザーのうち、DAZN見放題がどの程度の割合で刺さるのだろうか

 現行プランをそのまま継続することもできるが、今後スマホの買い替え時に、新プランの「ドコモMAX」が割引の条件となり、変更が強制される状況は想像できる。

 また同様な変更がドコモ以外にも広がる可能性は否定できない。現時点でもわかりにくさという点では、auやソフトバンクも大差ないからだ。そこでユーザー側の策として、この機会にキャリアフリーの体制を進めてはいかがだろう。

 実際、多くのユーザーの利用法では、メールをGmailやiCloudなどのクラウドのサービス移行するだけでキャリアフリーになる。Android機なら通常Googleアカウントを設定しているので、Gmailは自動的に使えているはずだ。どうしてもキャリアのメールアドレスを残したいのなら、メールアドレスの「持ち運び」サービスを利用すればいいだけのこと。

 自分でできないのならキャリアショップに有料で頼む方法もある。有料とはいえ、一度申し込んで設定すればいいので、数千円のサポート料がかかったとしても、安いキャリアに乗り換えればすぐ元は取れる。

ドコモのエリアがいいならMVNOという選択肢も

 ドコモからの移行として、auかソフトバンク、そのサブブランドであるUQ mobileやY!mobile、楽天モバイルなど、さまざな選択肢がある。キャリアフリー化の準備をしたあとでショップに行き、乗り換えればいい。それでもやっぱりドコモでないとエリア的に不安という人には、MVNOの格安SIMという選択肢もある。

 ネット申し込み以外に、リアル店舗を持つMVNOもある。たとえばイオンモバイルなら全国に多くのイオンで申し込みできる。都市部だけでいいならならmineoもあるし、IIJmioの回線を申し込めるビックSIMなら、全国のビックカメラやコジマの店頭で申し込みできる。

 契約とSIM交換のサポートは一部有料メニューで対応になるかもしれないが、今後のコストダウンを考えれば十分に元が取れる。

通信サービスと端末、サブスクは相互に縛りのないことが理想

 現在、世の中の多くのものが値上げされている。キャリアも電気代から人件費まで、コストが増えて値上げをせざるを得ないのは十分理解できる。しかし、今回の「ドコモMAX」などのドコモの新プランは割引が複雑化し、DAZNの一体化など、ユーザーから理解を得るのが難しいプランだと言えないだろうか。

 結果的にではあるが、今回のドコモの新プランの登場で、ドコモの狙いとは逆に、通信契約と端末、通信契約とコンテンツサービスの分離を考える人が増えるのではないかと考えている。ユーザーも囲い込まれすぎた通信サービスは「損か得か」を冷静に考え、最善の選択をしてほしいと思う。

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