このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー

Phone(2)ユーザーも欲しくなる! 新機能追加でコスパも良いNothing Phone(3a) (2/2)

文●村元正剛(ゴーズ) 編集●ASCII

2025年04月29日 12時00分

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新機能「Essential Space」は
AIがさまざまな情報を整理してくれる

 Phone(3a)の右側面には「Essential Key」という新しいボタンが搭載されています。これを押すとスクリーンショットが撮れて、メモを追加して保存することが可能。長押しするとボイスメモを録音して保存することができます。

電源ボタンの下に「Essential Key」というボタンが追加された

ワンプッシュでスクショが撮れて、メモを追加して保存できる

 2回続けて押すと「Essential Space」というアプリが起動し、保存されたスクショを確認できます。ただ時系列でスクショが並ぶのではなく、AIによって自動で整理され、ユーザーが必要になると思われる情報を検索して、表示する機能も備えています。たとえば、行きたいお店のスクショを保存したら、そのお店の住所や営業時間を調べてくれたり、演劇などのチケットの情報を保存したら、前売り開始時に知らせてくれたりするわけです。

「Essential Space」では、ユーザーが保存した情報に基づき、新しい情報やアクションプランなどが提案される仕組み

 筆者はまだ1週間ほどしか使っていませんが、従来であれば「Keepメモ」や「レコーダー」などを起動して記録していたことが、ワンプッシュで済む感覚です。期待していた以上に有益な情報が得られ、しかも、さほど無駄な情報が表示されるわけではないので、かなり役立つ機能になるのではないかと期待しています。

AI機能はなんでもできるワケではないが
「これで十分」という印象

 AIを用いる機能としては、従来モデルに引き続き、ChatGPTとの連携に対応しています。「ChatGPT」アプリをインストールしておけば、ウェブやSNSなどでのテキストのコピー、スクショなどの共有メニューから、ダイレクトにChatGPTにアクセスすることが可能。

共有メニューから素早く「ChatGPT」アプリにアクセスできる機能が便利

 また、Googleの「Gemini」や「かこって検索」にも対応しています。電源ボタンの長押しで「Gemini」を起動でき、会話形式で知りたいことを調べられる「Gemini Live」も利用可能。画面下のホームバーの長押しすると、かこって検索も利用できます。

Googleの「Gemini」や「かこって検索」も利用できる

 昨年来、スマホメーカーはAI機能を競っていますが、Nothing独自のAI機能はまだ少ない印象。ですが、汎用的なAIサービスが使いやすいように配慮されており、個人的には「これで十分」という気がしました。

パフォーマンスは(2a)以上(2)以下

 前モデルのPhone(2a)は、SoCに「MediaTek 7200 Pro」を採用していましたが、Phone(3a)は「Snapdragon 7s Gen 3」を搭載しています。クアルコム製のミドルハイ向けのチップセットで、Phone(2a)に比べると、最大33%の高速化が図られ、とりわけAIの処理性能が向上しているとのこと。「Geekbench 6」というアプリでベンチマークを測定したところ、前モデルを上回るスコアを記録しました。

 筆者が使っているPhone(2)はハイエンド向けの「Snapdragon 8+ Gen 1」を搭載しています。2年前のモデルではありますが、ベンチマークスコアはPhone(3a)よりもPhone(2)のほうが高かったです。

左からPhone(2)、Phone(2a)、Phone(3a)の「Geekbench 6」で測定したベンチマークスコア。ただし、Phone(2a)は昨年4月に測定した結果なので参考までに

 バッテリーは5000mAhで、フル充電で最大2日間の連続使用が見込めるとのこと。実際に電池持ちは良く、よほどのヘビーユーザーでなければ、1日は余裕で持つはずです。50Wの急速充電に対応していますが、充電器は付属していませんでした。

【まとめ】普段使いのスマホとしての完成度が高まった

 OSはAndroid 15をベースとする「Nothing OS 3.0」が搭載されています。アイコンやウィジェットを単色で表示するホーム画面は従来通り。デフォルトでは、アプリ一覧画面のアイコンはカラーで表示されますが、「アイコンパック」を変更して、全てを単色にすることも可能。Nothingオリジナルのウィジェットも増えて、よりカスタマイズを楽しめるようになっています。

デフォルトのホーム画面のアプリ一覧画面。アプリ一覧はAIによって自動で整理されるようになった

すべてのアイコンをモノクロ表示にすることも可能

多彩なウィジェットでホーム画面をカスタマイズできるのも魅力

 なお、前モデルのPhone(2a)はもちろん、Phone(1)、Phone(2)そして、サブブランドのCMF Phone(1)もNothing OS 3.0にアップデートできるので、画面デザインにおいてはPhone(3a)ならではの優位性はなさそうです。

 Phone(2a)に引き続き、FeliCa(おサイフケータイ)に対応していることは大きな利点。「Suica」や「PASMO」を使えるので、メインで使うスマホとしても運用しやすいでしょう。さらに、Nothingのスマホでは初めてeSIMにも対応しています。

おサイフケータイに続いて、eSIMにも対応し、メインで使うスマホとして申し分のない仕様に進化。IP64の防塵・防滴にも対応している

 筆者は今も快適にPhone(2)を使っていますが、新機能の「Essential Space」、おサイフケータイ、eSIMなどの利便性を考えると、Phone(3a)に乗り換えるのもアリかなぁと感じたりしています。

Nothing「Nothing Phone (3a)」の主なスペック
ディスプレー 6.77型液晶(約20:9)120Hz対応
画面解像度 1080×2392
サイズ 77.50×163.52×8.35mm
重量 201g
CPU Snapdragon 7s Gen 3
2.5GHz(8コア)
内蔵メモリー 8/12GB
内蔵ストレージ 128/256GB
外部ストレージ ――
OS Android 15(NothingOS 3.1)
対応バンド 5G NR:1/2/3/5/7/8/12/20
/28/38/40/41/48/66/77/78
LTE:1/2/3/4/5/7/8/12
/17/18/19/20/26/28/66
/38/40/41/42/48
W-CDMA:1/2/4/5/6/8/19
4バンドGSM
無線LAN Wi-Fi 6
カメラ画素数 5000万画素(OIS対応)
+800万画素(超広角)
+5000万画素(光学2倍)
イン:3200万画素
バッテリー容量 5000mAh(50W対応)
FeliCa/NFC ○/○
防水/防塵 △/○(IP64)
生体認証 画面内指紋+顔
SIM形状 nanoSIM×2/nanoSIM+eSIM
USB端子 Type-C
イヤホン端子 ×
カラバリ ブラック、ホワイト、
ブルー(楽天モバイル限定)
価格(SIMフリー) 5万4800円(8+128GB)
5万9800円(12+256GB)
 

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