新機能「Essential Space」は
AIがさまざまな情報を整理してくれる
Phone(3a)の右側面には「Essential Key」という新しいボタンが搭載されています。これを押すとスクリーンショットが撮れて、メモを追加して保存することが可能。長押しするとボイスメモを録音して保存することができます。
2回続けて押すと「Essential Space」というアプリが起動し、保存されたスクショを確認できます。ただ時系列でスクショが並ぶのではなく、AIによって自動で整理され、ユーザーが必要になると思われる情報を検索して、表示する機能も備えています。たとえば、行きたいお店のスクショを保存したら、そのお店の住所や営業時間を調べてくれたり、演劇などのチケットの情報を保存したら、前売り開始時に知らせてくれたりするわけです。
筆者はまだ1週間ほどしか使っていませんが、従来であれば「Keepメモ」や「レコーダー」などを起動して記録していたことが、ワンプッシュで済む感覚です。期待していた以上に有益な情報が得られ、しかも、さほど無駄な情報が表示されるわけではないので、かなり役立つ機能になるのではないかと期待しています。
AI機能はなんでもできるワケではないが
「これで十分」という印象
AIを用いる機能としては、従来モデルに引き続き、ChatGPTとの連携に対応しています。「ChatGPT」アプリをインストールしておけば、ウェブやSNSなどでのテキストのコピー、スクショなどの共有メニューから、ダイレクトにChatGPTにアクセスすることが可能。
また、Googleの「Gemini」や「かこって検索」にも対応しています。電源ボタンの長押しで「Gemini」を起動でき、会話形式で知りたいことを調べられる「Gemini Live」も利用可能。画面下のホームバーの長押しすると、かこって検索も利用できます。
昨年来、スマホメーカーはAI機能を競っていますが、Nothing独自のAI機能はまだ少ない印象。ですが、汎用的なAIサービスが使いやすいように配慮されており、個人的には「これで十分」という気がしました。
パフォーマンスは(2a)以上(2)以下
前モデルのPhone(2a)は、SoCに「MediaTek 7200 Pro」を採用していましたが、Phone(3a)は「Snapdragon 7s Gen 3」を搭載しています。クアルコム製のミドルハイ向けのチップセットで、Phone(2a)に比べると、最大33%の高速化が図られ、とりわけAIの処理性能が向上しているとのこと。「Geekbench 6」というアプリでベンチマークを測定したところ、前モデルを上回るスコアを記録しました。
筆者が使っているPhone(2)はハイエンド向けの「Snapdragon 8+ Gen 1」を搭載しています。2年前のモデルではありますが、ベンチマークスコアはPhone(3a)よりもPhone(2)のほうが高かったです。
バッテリーは5000mAhで、フル充電で最大2日間の連続使用が見込めるとのこと。実際に電池持ちは良く、よほどのヘビーユーザーでなければ、1日は余裕で持つはずです。50Wの急速充電に対応していますが、充電器は付属していませんでした。
【まとめ】普段使いのスマホとしての完成度が高まった
OSはAndroid 15をベースとする「Nothing OS 3.0」が搭載されています。アイコンやウィジェットを単色で表示するホーム画面は従来通り。デフォルトでは、アプリ一覧画面のアイコンはカラーで表示されますが、「アイコンパック」を変更して、全てを単色にすることも可能。Nothingオリジナルのウィジェットも増えて、よりカスタマイズを楽しめるようになっています。
なお、前モデルのPhone(2a)はもちろん、Phone(1)、Phone(2)そして、サブブランドのCMF Phone(1)もNothing OS 3.0にアップデートできるので、画面デザインにおいてはPhone(3a)ならではの優位性はなさそうです。
Phone(2a)に引き続き、FeliCa(おサイフケータイ)に対応していることは大きな利点。「Suica」や「PASMO」を使えるので、メインで使うスマホとしても運用しやすいでしょう。さらに、Nothingのスマホでは初めてeSIMにも対応しています。
筆者は今も快適にPhone(2)を使っていますが、新機能の「Essential Space」、おサイフケータイ、eSIMなどの利便性を考えると、Phone(3a)に乗り換えるのもアリかなぁと感じたりしています。
Nothing「Nothing Phone (3a)」の主なスペック | |
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ディスプレー | 6.77型液晶(約20:9)120Hz対応 |
画面解像度 | 1080×2392 |
サイズ | 77.50×163.52×8.35mm |
重量 | 201g |
CPU | Snapdragon 7s Gen 3 2.5GHz(8コア) |
内蔵メモリー | 8/12GB |
内蔵ストレージ | 128/256GB |
外部ストレージ | ―― |
OS | Android 15(NothingOS 3.1) |
対応バンド | 5G NR:1/2/3/5/7/8/12/20 /28/38/40/41/48/66/77/78 LTE:1/2/3/4/5/7/8/12 /17/18/19/20/26/28/66 /38/40/41/42/48 W-CDMA:1/2/4/5/6/8/19 4バンドGSM |
無線LAN | Wi-Fi 6 |
カメラ画素数 | 5000万画素(OIS対応) +800万画素(超広角) +5000万画素(光学2倍) イン:3200万画素 |
バッテリー容量 | 5000mAh(50W対応) |
FeliCa/NFC | ○/○ |
防水/防塵 | △/○(IP64) |
生体認証 | 画面内指紋+顔 |
SIM形状 | nanoSIM×2/nanoSIM+eSIM |
USB端子 | Type-C |
イヤホン端子 | × |
カラバリ | ブラック、ホワイト、 ブルー(楽天モバイル限定) |
価格(SIMフリー) | 5万4800円(8+128GB) 5万9800円(12+256GB) |