アップル一強だがライバルも増加中
通知も支払いも健康状態監視も手首でこなせる
スマホアプリの通知や音声通話応答のほか、運動量や心拍数、睡眠時間などを測定することで、生活習慣の改善にもつなげられるスマートウォッチ。Apple Watch登場から一気にシェアを拡大した。プライベートやビジネスなど利用シーンを選ばないデザインで、現在では事実上の標準機器となっている。

「1日1回充電」はあくまで“Apple Watchでの”常識
他社製品は2週間動作ややデザインなど、異なる魅力あり
スマートウォッチの最大の利点は、通知確認のためにいちいちスマホを取り出す必要がないこと。また、対応機器なら店頭での電子決済や改札通過もワンタッチ。ただし、Apple Watchは標準モデルで最大18時間駆動と、本体を1日1回充電する手間が発生する。
そこでライバルメーカーは、長時間駆動モデルや一般的な時計に近いデザインのモデル、スポーツなど向け低価格モデルの投入などで差別化を図っている。1度使うとその便利さに気づく、スマートウォッチデビューを検討しよう。
今こそスマートウォッチデビュー特集
●事実上の業界標準はやはり魅力 Apple Watchを導入するメリット
●Apple Watchのモデル別のスペックや特徴の違いをチェック
●Googleサービスとの親和性が◎ AndroidユーザーならWear OS機!
●iPhoneでもAndroidでも使える独自OS搭載のスマートウォッチ
●スポーツタイプのスマートウォッチを選ぶ
●計測中心ならリングタイプもあり! おすすめ周辺機器も紹介
事実上の業界標準モデルはやはり魅力的
Apple Watchを導入するメリットはこの3つ
iPhone利用者がまず選ぶスマートウォッチといえばApple Watchだろう。iOS標準のウォッチアプリですぐに接続でき、ヘルスケアやフィットネスアプリで健康や運動を記録できる。
基本機能は手元でiPhoneに届く通知や着信の確認やSuicaやクレジットカードによる決済機能、通話やメッセージの送受信など普 段使うiPhoneアプリのApple Watch版を利用できる。また、音楽プレーヤーや徒歩ナビなどさまざまなアプリを追加可能。
セルラーモデルなら、iPhoneが手元になくても、音声通話や通信を利用できる。健康情報のチェックは、管理医療機器として承認を受けた心電図や心拍リズムの通知機能を搭載する。
利用には1日1回の充電が必要だが、Series 10などは急速充電に対応。充電器やケースは各社からも販売されており入手は容易だ。
では寄り具体的にApple Watchのメリットを見ていこう。ここでは3つをピックアップした。
Apple Watchのメリット【その1】
ロック解除も支払いも手首で完結 セルラー版ならiPhone不要
Apple Watch装着時は、iPhoneに視線を向けるだけでサングラスやマスクを装着した状態でもロック解除できる。Macの自動ロック解除にも対応、普段の生活で顔周りにアイテムがある人は必携だ。
Watchは手元のiPhoneと接続して通話やメッセージを利用できるが、GPS+セルラー版はiPhoneが手元にない場合でも音声通話などを利用できる。日常や運動時のほか、緊急時も安心だ。
Apple Watchのメリット【その2】
生活習慣や毎日の体調も監視 緊急SOS機能なども心強い
心電図(第I誘導心電図に類似したもの)や心拍リズム、睡眠を計測し、健康上の変化の兆候を検出できる。月経周期の確認機能も用意。
Series 10などの上位モデルなら、参考値だが皮膚温や血中酸素レベルも計測可能。転倒や衝突事故に遭った場合は、iPhoneやWatchの通信回線から緊急電話をかける機能を搭載。普段から家族に位置情報を知らせる機能も利用できる。
Apple Watchのメリット【その3】
アクティビティー記録に活躍 行動記録は思い出に残そう
日常の動きによる消費カロリーと早歩きによる運動、立って体を動かした時間を3本のリングでわかりやすく表示し、運動不足や長時間の座った状態などに注意を促してくれる。
また、ランニングやウォーキング、サイクリング、ヨガなどさまざまな運動の記録に対応。消費カロリーや時間、速度などの計測のほか、運動中の心拍数グラフ、マップ上の移動経路をあとから確認できる。

海にも持ち出せるのが安心なタフネス仕様のApple Watch Ultra 2は、水深40mまでのシュノーケリングやダイビング中の水深、水温を記録できる。ほかのモデルもプールでのスイミングの記録が可能
Apple Watchの違いをチェック
目的に合うモデルをチョイスしよう
普段使いなら、大画面かつ多機能なSeries 10と、必要な機能に絞ったSEが軽量かつ一般的な時計サイズで使いやすい。
SEは健康や運動に関する大半の機能を利用できるうえに安価なので、初めてスマートウォッチを購入する人にオススメ。すでに毎日使っているなら、急速充電対応などでより便利になったSeries 10を選ぶといいだろう。Ultra 2はアウトドア向けに耐候性やバッテリー保ち、GPSを強化したやや大型のモデルだ。登山や海での利用が多い人に適している。
Apple Watch Series 10の特長
●薄型で普段使いしやすいデザイン。画面も大型化
●最新チップ搭載。30分で80%の高速充電にも対応
●心電図や皮膚温、血中酸素など計測機能がより充実
Apple Watch Ultra 2の特長
●MIL-STD 810H準拠の耐衝撃や防水性能
●通常モデルの約2倍、約36時間連続動作する
●運動や旅の記録に便利なアクションボタンを搭載
Apple Watch SE(第2世代)の特長
●低価格と高級感を両立した入門モデル
●運動の計測は、水中を除き上位モデルとほぼ同じ
●基本的な睡眠や心拍数の変動を記録できる