ケータイ復活!? グーグルが出資のKaiOS搭載機が世界で増加

文●山根康宏 編集●ASCII編集部

2018年11月16日 10時00分

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昔ながらのフィーチャーフォンは
KaiOSでまだまだ進化する

 高性能化するスマートフォンよりも、手軽に扱えるフィーチャーフォンを使いたいと思うこともたまにあるでしょう。いわゆるガラホと呼ばれる見た目は携帯電話、中身はスマートフォンなんて端末も増えています。一方で昔ながらのフィーチャーフォンなら電源ONですぐに使える上に電池も長持ちします。しかし各SNSが利用できないなど、今の時代に常用するにはやや難しいところです。

KaiOS搭載のNokia 8110 4G
スーパーフィーチャーフォン、ことKaiOS搭載端末

 ガラホは見た目は携帯電話、中身はAndroidのスマートフォンですが、携帯電話をスマートフォンのように使えるようにした、フィーチャーフォンの進化型端末も最近は増えています。フィーチャーフォンとスマートフォンの中間ともいえることから「スーパーフィーチャーフォン」と呼ばれることも。そのスーパーフィーチャーフォンを実現する要素のひとつがKaiOSです。

インドで発売された格安フィーチャーフォンのJioPhone

 KaiOSは低スペックなフィーチャーフォン上で動くOSで、256MBのメモリーでも動作します。アプリストアを用意し、HTML5ベースのアプリの追加が可能、Facebook、Twitter、YouTubeなどのアプリが提供されています。巷の低価格フィーチャーフォンとは異なりLTEやWi-Fiもサポートするため、簡易的なスマートフォンとして使うこともできるのです。

インドではサムスンを抜いて
KaiOS搭載の「JioPhone」がシェア1位に

 2017年夏にインドで発売されたJioPhoneは実質無料(保証金1500ルピー、約2600円)、月々の基本料金は153ルピー(約260円)でデータ無制限(キャリアはリアイランス・ジオ)。通信方式は4Gにしっかり対応しています。

 KaiOSには2018年6月にGoogleが出資し、GoogleマップなどのGoogle系サービスが使えるようになりました。Googleとしては新興国にもAndroidスマートフォンを普及させて自社サービスを提供したい考えですが、低スペック・低価格なスマートフォンは使い勝手が悪く敬遠されます。そこで格安なフィーチャーフォンでもGoogleのサービスを利用してもらおうというわけです。

Googleサービスにも対応

 JioPhoneは売れに売れて、2017年第4四半期にはインドでフィーチャーフォンシェア26%、1位となりました。それまでインド1位だったサムスン電子の15%をあっさりと抜き去ったのです。サムスン電子はスマートフォンではシャオミと1位争いをしていますが、フィーチャーフォンではJioPhoneに大敗。もちろん他のメーカー、マイクロマックスなどもJioPhoneの強さには追いつくことができません。

 2018年にはJioPhoneの後継モデルとしてJioPhone 2が登場。今度はなんとQWERTYキーボード搭載です。これでSNSが動くのならば、キーボードスマートフォンを求めている層も飛びつくでしょう。もし日本語が入力できたら筆者も真っ先に買いたいところ。価格は2999ルピー(約4800円)と、スマートフォンより格安です。4G、VoLTEにも対応し、ディスプレーは320×240ドットながらもちょっとした動画閲覧にも使えそうな端末です。

QWERTYキーボードマニアが飛びつきたいJioPhone 2

世界的に広がる
KaiOS搭載フィーチャーフォンの波

 KaiOS搭載フィーチャーフォンは、ほかにもちょっと知られたメーカーが販売しています。CATブランドのタフなスマートフォンを出すキャタピラーのフィーチャーフォン「CAT B35」はKaiOSで動きます。IP68/MIL-STD-810G対応のハードなボディーに320×240ドットディスプレーを搭載。LTEにも対応するので日本でも売ってほしいくらい。日本で販売されればKaiOSの日本語環境も整うでしょうから、ぜひ投入してほしいものです。

キャタピラーのタフなフィーチャーフォンもKaiOS搭載

 ヨーロッパなどで年配者向けの簡単ケータイを売っているDoroも「7050」「7060」がKaiOS搭載モデル。折りたたみ型で閉じればコンパクトなスタイルになります。ほかのKaiOS端末がカメラ画素数は200万画素であるのに対し、この7050/7060は300万画素とちょっと高解像度。メモ撮り程度の画質とはいえ、このスペックはうれしい仕様です。

年配者向け端末を出すDoroのKaiOSモデル

 フィーチャーフォンでもWi-Fiが使えれば、音声通話しかできないようなプリペイドSIMでもホットスポットを探してデータ通信することが可能です。先進国ではそこまで気にする人はいないでしょうが、新興国ではWi-Fiが搭載されたフィーチャーフォンの需要も高まっています。KaiOSならWi-Fiのコントロールもスマートフォン同様、簡単に操作可能です。

Wi-Fi内蔵なのでYouTubeやグーグルマップ、Facebookも気兼ねなく使える

 日本でもカード型携帯電話など、簡易機能・簡単機能な携帯電話が出てきています。でもスマートフォンと一緒に持ち運ぶとはいえ、いざってときはSNSができると便利ですよね。KaiOS搭載のフィーチャーフォンが日本でもこれから増えてほしいものです。

KaiOSの日本上陸を望みたい

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