欧州でも人気のファーウェイ 反撃なるか

文●山口健太

2019年07月05日 09時00分

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 米中貿易摩擦の中で困難な状況にあるファーウェイですが、欧州ではどうなっているのでしょうか。今回はドイツを中心に、現地で見かけたファーウェイスマホの最新情報をお届けします。

■欧州でも人気のファーウェイスマホ

 ファーウェイのスマホがシェアを伸ばしている地域のひとつが、欧州です。フラグシップのPシリーズはパリ、Mateシリーズはロンドンで新製品を発表していることも追い風になっています。

 その中で、いま最も目立っているのが最新フラグシップの「HUAWEI P30 Pro」です。ライカとの協業によるハイブリッド10倍ズームを中心に、ドコモ版にはない赤系のAmber Sunrise色、青系のAurora色も展開しています。

売り場の主役はHUAWEI P30 Pro(フランクフルトの家電量販店にて)
ドコモ版にはない色を含む全4色を展開する

 ミッドレンジの中でもやや上位に位置する「HUAWEI P30 lite」(329ユーロ)は、欧州版はリアのメインカメラが4800万画素と、日本版の2400万画素より強化されているのが面白い点です。

HUAWEI P30 lite。リアカメラが強化されている

 ひとつ下の価格帯では、ポップアップ式のフロントカメラを搭載した「HUAWEI P smart Z」(269ユーロ)や、水滴型ノッチの「HUAWEI P smart+ 2019」(259ユーロ)が並んでいます。その前モデルのHUAWEI P smart 2019は、日本では「nova lite 3」の名前で出ていました。

HUAWEI P Smart Z。200ユーロ台でノッチのない全画面を実現

■ミッドレンジを狙ってサムスンやソニモバも

 欧州のスマホ市場は以前からSIMフリーの比率が高く、ファーウェイ以外にも多くのメーカーが手頃な価格のミッドレンジ端末を投入しています。

 アクセサリーの充実度を含め、最も存在感が大きいのはサムスンです。ミッドレンジのGalaxy Aシリーズは価格帯ごとにGalaxy A70/A50/A40/A20eと細かく揃えており、中国メーカーに対抗。最新のGalaxy A80ではスライド式カメラも採用しました。

サムスンはGalaxy Aシリーズのミッドレンジ端末が充実

 日本ではXperia 1が好評のソニーモバイルは、ドイツで「Xperia 10」と「Xperia 10 Plus」を販売しています。展開地域を減らすなど苦戦が続いている中でも一定の存在感がありました。

Xperia 10。289ユーロと手頃な価格で購入できる。

■米国の制裁解除でファーウェイの反撃は始まるか

 ただ、ファーウェイの製品には欧州においても将来のアップデートに不安の声はあるようです。売り場には今後のアップデートや製品保証を従来通り提供していくとの「約束」を掲げていました。

「Android OSやアプリはこれまで通り使える」とのメッセージが(デュッセルドルフの家電量販店にて)

 その中でファーウェイを巡る新たな動きが出てきました。6月29日にはトランプ米大統領が米国製品をファーウェイに販売することを容認。7月2日にはIIJがファーウェイ端末の販売を開始し、キャリアやMVNO、家電量販店などに同様の動きを期待できる状況になりました。

 これまでファーウェイは米国政府などから批判されるたびに事業への取り組みをメッセージとして打ち出し、それが高評価を得て逆に売上を伸ばしてきた経緯があります。

 今回はHUAWEI P30 Proなど新製品の発売タイミングで大きく出鼻をくじかれた形になりましたが、同様のパターンで反撃に転じることができるのか、注目したいところです。

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