大手キャリアは本当に違約金なし or 1000円で解約できるのか

文●正田拓也 編集● ASCII

2019年10月06日 12時00分

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 10月1日から法律が変わり、長期契約への縛りや違約金に対する規制が厳しくなった。ソフトバンクやauの場合、既存の契約者でも違約金無しまたは1000円の新プランに変更できるなど、乗り換えがしやすい状況になっている。2年契約の縛りがないのが普通なのは格安SIMならではの要素だったが、大きく変わろうとしている。

 そこで、2年契約で契約した大手キャリアの回線であっても、本当に更新月以外に0円や1000円で解約できるのか、早速試してみた。そのためにはまず新料金プランへ変更が必要となる。

ソフトバンクの契約を実際に解約したときにもらった書類。契約解除料の部分が「0円」になっている

ソフトバンクはだいたい10月から違約金無しで解約可能に

 まず新プランでは、契約期間や違約金がそもそも設定されないソフトバンクから。ソフトバンクは、人によって「締め日」が異なるため開始日が少し違ってくる。違約金なしのプランは9月13日から申し込み可能で、その後に締め日をまたいでから実際に適用される。最近ソフトバンクユーザーになった人の多くは月末が締め日なので、9月中に申し込んでいれば10月1日からは違約金なしでの解約が可能だ。

 方法は簡単で、ウェブサイトの「My SoftBank」からプラン変更手続きをするだけ。たとえばミニモンスターの人は同じ「ミニモンスター」へのプラン変更をすれば、ミニモンスターのまま違約金がなくなるということになる。

My SoftBankからプラン変更手続きをする

 実際に筆者の回線でやってみたが、「年間契約が解除されます。(契約解除料は発生しません)」と表示が出て、更新月ではなくプラン変更が可能だった。筆者の回線の場合、9月中に手続きをし、締め日が月末だったため、10月1日から違約金なしで解約が可能になった。

確認のところで、年間契約が解除と表示され、わかりやすい

MNP転出はウェブから、
解約はソフトバンクショップに行くことが必要

 違約金なしで解約可能となった場合、大部分の人はNMPで他のキャリアに乗り換えをすると思われる。ソフトバンクの場合、料金プラン変更などができるウェブサイトからMNP番号の発行という手続きが可能だ。

 ただし、時間帯が限られており、朝の9時から夜の8時までとなっているため、夜に思いついて格安SIMにオンライン申し込みをしたと思っても、朝まで待たないと手続きできない。その上、契約の内容によってはウェブ上では発行ができず、コールセンターに電話する必要がある。

 MNPで他キャリアと契約するのではなく、完全に解約する場合は、ソフトバンクショップに出向く必要がある。違約金がなくなったとしても、これなかなか時間がかかり、ハードルも高い。キャリアショップは一般的に混雑していて長時間待たされるか、事前予約をしなければならないことが多く、リアル店舗のメリットがまったく活かされていない。

 あくまで筆者の経験だが、auショップやドコモショップは予約なしで出向いても小一時間程度の待ち時間で対応してもらえるが、ソフトバンクショップの場合、店によっては予約を促されて門前払いを食らうほど、なかなかスムースな対応をしてもらえない印象がある。それでも、ソフトバンクの場合、都市部の大規模店のほうが逆に待たされない印象だ。急いで手続きしたいなら、混雑したら別の店に行くなどする覚悟も必要だ。

 筆者の場合も、9月末に格安SIMをいくつか先に申し込んでしまったので、ソフトバンク回線は乗り換えなしの純粋な解約。あえて、郊外店に出向いてみたが、解約時には違約金がないことを説明されただけで、SIMカードを返して続き終了。この間、5分程度で済んだ。事前の用件うかがいと“問診票”への記入、光回線のセールス、店員のお見送りなど丁寧すぎる対応を除けばもっと時間は短くなる。予約なしでもすぐ対応すれば、貴重な時間の節約という代えがたいサービスになるはずなのだが、ショップ側にその気はないようだ。

auで1000円で解約できるようになるのは通常は11月から

 auは2年契約そのものは廃止しないが、違約金が1000円になる「2年契約N」へと移行する。これまでのNが付かない「2年契約」のユーザーは「2年契約N」対象プランに変更することで「2年契約N」となり、更新月以外の違約金が1000円へと大幅減額される。

auの場合はプラン変更で末尾に「N」が付くものに変更する

 注意が必要なのは、この変更の申し込みが10月からのため、既存ユーザーは10月に申し込むと、11月1日から適用開始となる。あわててて10月に解約すると、従来の9500円+10%の消費税という高額な違約金がかかってしまう。

 そして、以前にあった「端末購入サポート」の制度で、スマートフォンを割引で購入した場合は、Nが付く「2年契約N」にした時点で端末購入サポートの違約金が発生する。あまり案内されていないようなので、「2年契約N」へのプラン変更は端末購入サポートの期間が終わるか、違約金が十分安くなった時点まで待つようにしたい。

変更しようとするとプランの特徴のほかに解除料について表示された

 また、既存ユーザーは端末購入があれば、即日「2年契約N」対象プランと「2年契約N」に変更することが可能だ。転出先で使うことを想定して、新しく端末購入をしてから解約するという選択肢もある。

 その場合は一括払いで購入しないとすぐSIMロック解除ができないほか、分割払いの場合は通常は100日経過後、auの場合は一括精算手続きの翌月初旬まで待たないとSIMロック解除ができない。

auもMNPはWebで、解約はauショップ

 auもMNPで転出するならば、ウェブサイトでMNP番号の発行ができるようになっているが、純粋な解約の場合はauショップに出向く必要がある。

 auショップに出向いて解約する手間はソフトバンクショップと同じ。こちらもネットで予約ができるので、できれば予約するか、時間に余裕をもってauショップに向かってほしい。

 今回プラン変更したauの回線は10月の手続きのため、記事執筆の段階では解約しなかったが、auショップの場合、過去の経験から解約手続は窓口の順番さえ来れば10分とかからないはずだ。

au回線の解約は11月以降に予定しているが、別件で契約内容を変更した際、来月からNの付くプランになることが確認でき、auショップスタッフも1000円で解約できると明言していた

ドコモの人も既存プランの人は
プラン検討をしたほうがいいかも

 ソフトバンクとauの事例を紹介したが、ドコモの場合は2019年9月30日までに2年契約した場合は、次の更新月まで待たないと新料金プランにしても、解約した場合の違約金は税抜9500円のままだ。ただ、新プラン(「ギガホ」「ギガライト」)にしても普段の料金が高くなるなど不利にならないなら変更を検討したい。

 ドコモの場合の注意としては、端末購入で毎月の料金から割引のある「月々サポート」や、特定機種購入で料金がずっと割引となる「docomo with」の適用を受けている場合は、「ギガホ」「ギガライト」への変更で割引の権利が消失して、毎月の実質的な支払いが高くなる場合があることだ。

 また、端末購入時に大幅割引の受けられる「端末購入サポート」の適用を受けた場合でその期間が残っている場合は、プラン変更時に高額な違約金がかかってしまうため注意が必要だ。ドコモの場合、「端末購入サポート」で端末を購入していた人は多かったはずなので、対象かどうかよく確認したい。

大手キャリアの人は料金プランを見直すいい機会

 10月1日から制度が変わって大手3大キャリアに加入するメリットが変わってきている。今まで端末購入の大幅割引が最大のメリットだったがそれがなくなった今、純粋に提供されるサービスや月々の料金で比較する時期にきている。

 無理に解約や転出する必要はないが、料金プランを見直す非常にいい機会になったと言える。また、政府がせっかく乗り換えやすい制度を作ってくれたので、いつでも乗り換えできるよう、違約金なしや違約金が1000円といったプランに変更できるならば、早めに変更しておいて損はないだろう。

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