ポケットからスルッと取り出せるコンパクトさも魅力
前述のとおり、本機はタッチパッド式のポインティングデバイスが付いている。キーボードは両手親指でポチポチと入力するサイズなのだが、タッチパッドが付いているため本体はやや横長で、やや大きめの縦長スマホといった印象。
タッチパッドは約320×320mmの正方形で、ノートPCなどのものと同様にタップでクリック、パッド下両側にあるボタンがマウスクリック左右(スマホであればクリックおよびメニュー表示)となる。なお、キャンセル(戻る)ボタンはキーボードの「ESC」キーとなる。
スマホはUIとして画面へのタッチがあるので、あえてポインティングデバイスを外付けする必要性はさほど高くはないのだが、たとえばスマホを机の上、コンパクトキーボードを両手で持って親指でキー入力をする場合、ちょっとした操作のためにスマホの画面まで指を伸ばすのはやや面倒なもので、あるとそれなりに便利に使えてしまう。
キーボードは数字キーやファンクションキーも独立して用意され、Fnキーとの組み合わせでWindowsキーなども入力可能なフル(英語版としては)仕様だ。文字だけでなく記号類も省略なく用意されており、スマホだけでなくPCやタブレットデバイスでも使えそうだ。
スマホと組み合わせての使い勝手も上々
スマホで実際に使ってみると予想以上に使いやすい。薄暗い場所でも光ってくれるLEDライトによって視認性がよく、キーピッチはほとんどないもののクリック感があって入力時のストレスはあまりない。
両手親指打ちで持つときは右側のトラックパッド部によってやや持ちにくくはあるのだが、トラックパッド部にすぐ指が届くのはなかなか快適。また、机など平らな面があればそこに置いて両手人差し指で打つとかなりスムーズにタイピングできる。
やや気になったのはキーボード最上段左にあるペアリングボタン。ファンクションキーの並びに普通に並んでいるが、操作中に間違って押してしまうとペアリングが始まってしまい、キーボードとスマホの接続が切れてしまう。
そのままスマホ側で設定/ワイヤレスメニューを出せばペアリング候補が出ているので接続を選べばいい。キー入力時はこの微妙に押しやすいペアリングボタンに要注意だが、逆に言うと別の機器との切り替えもラクと言える。例えば家ではPCで、外ではスマホで使う場合、その切り替えが容易にできるということでもある。
上記のような使い方ならこれほど適したキーボードはないわけなのだが、スマホ用Bluetoothキーボードが2000円前後という価格で売られているなかで、本製品の実売価格は5000円前後とややお高め。
とはいえ、タッチパッドとリモコンという付加価値はもちろん、きっちりした作りや携帯しやすい小型サイズなど、持っていると便利そうなアイテムではある。