MWCのファーウェイブースでは、MWC前日に発表されたハイエンドのスマートウォッチ「Huawei Watch」を中心に、最新のウェアラブル端末、スマートフォン、タブレットが展示されていた。
ブースでウェアラブルを中心としたファーウェイの戦略を同社 ファーウェイ・ジャパン 端末統括本部 プロダクトセンター 商品企画部長 吉本晃氏に聞いたので、ブースの様子とともにレポートする。
時計の専門家がデザインに参加
高級感を演出した「Huawei Watch」
「Huawei Watch」は今回のファーウェイブースの目玉となった。クラシックな外観の中にスマートな機能を入れたもので、OSは「Android Wear」を採用する。Android Wearでは初めてというサファイアグラスを採用し、高級感を出した。時計の専門家を起用して設計されており、クラウン、フレーム、ラグなどの時計に使われるコンポーネントをもつ。1.4型の丸型有機ELディスプレーは解像度(400×400ドット)も現時点ではAndroid Wearベースで最高としている。
スマートフォンとの連携により着信、メール、カレンダー、Facebookの通知などが可能で、6軸モーターセンサー、バイオメトリックセンサーを搭載、自転車、歩行、ジョギングなどの追跡機能も備える。バッテリー容量は330mAhで持続時間は1日から1日半とのこと。色は黒、シルバー、ゴールドがあり、発売は今年半ば頃の予定。
リストバンド型とネックレス型の
2種類のウェアラブルデバイス
同じくMWCで発表した「TalkBand B2」は、1年前のMWCで発表した初代「TalkBand B1」の後継。ウォーキング、ジョギング、マウンテンハイク、睡眠などの活動を自動認識し、追跡が可能。
画面部分をバンドから取り外して、Bluetoothイヤフォンとしても利用できるほか、デュアルマイクを搭載し通話も可能。ドック部分にはメタルを採用し、デザイン性も重視した。防塵・防水対応で、バッテリーはスタンバイモードで12時間、一般的な利用では5、6日とのことだ。
従来モデルからの進化点としては、データの精度改善、ファッション性の2つとなる。吉本氏によると、「B1のユーザーの85%は男性で、使っている機能はBluetoothイヤフォンのみという人が多かった。これではユーザーは増えないと考え、他の機能を追加し、デザインも女性を意識したものにした」と語った。
今後、パートナー企業にアプリのエコシステムを構築するために、SDKでAPIを公開する予定という。ヘルスケアのプラットフォームとの連携なども視野に入れているとのことだ。
TalkBand B2も黒、シルバー、ゴールドの3色展開。技術的には5月末~6月に投入できるが、発売時期はまだ決まっていないという。
3機種目が「TalkBand N1」だ。「基本的にはB1をネックレスにしたもの」とのことで、3軸センサーを利用した活動追跡などマグネットでイヤフォンが付く。
本体に4GBストレージが内蔵されており、MP3音楽ファイルを保存してローカルで再生が可能。aptXコーデックにより、CD並みの高音質を実現する。スマホ側と連携した音声通話も可能で、TTS Voiceにより着信を通知、音楽か通話かはリモコンで切り替えが可能。イヤフォンをくっつけることで音楽再生を自動的に停止できる。
色はグレー、シルバー、ピンクの3色。技術的には6月末~7月に発売できるが、時期はまだ決まっていない。
(次ページでは、「どの形状のウェアラブル端末がユーザーに選ばれるかはまだハッキリしていない」)