Apple Musicは単なる月額制ストリーミングではない?
Apple Musicについて、もう少し触れてみます。月額契約でストリーミング配信が楽しめるだけではなく、「Beats 1」および「Connect」もApple Musicにふくまれます。
まずBeats 1について。Beats 1はロサンゼルス、ニューヨーク、ロンドン、3つの拠点でそれぞれZane Lowe氏、Ebro Darden氏、Julie Adenuga氏という3人のDJが選曲した楽曲や、「独占インタビュー、ゲストホスト、音楽業界の最新情報」などを配信するものになるそう。Beats 1はApple Musicの会員にならなくても利用できるサービスです(楽曲のスキップ回数など、一部制限あり)。
「洋楽ヒットチャート」「ディスコ・サウンド」「トゥデイズ J-Pop」といったジャンルを選択して、キュレーションされた音楽を聴けるだけでなく、好みの楽曲やアーティストを登録することで、より個人の好みに合った楽曲を案内してくれるそう。日本国内での提供について、はっきりとは触れられていませんが、国内版のApple Musicのページが開設され、日本語で案内されているので、ほぼ間違いなく国内でも利用できるようになるはずです。
Connectはひとことで言うと、「アーティストが写真や映像、歌詞などを公開でき、リスナーと直接交流できる、音楽に特化したSNS」です。「バックステージで撮ったスナップ。書きかけの歌詞。新しいビデオのラフカット」などをアーティストが投稿すると、そのアーティストをフォローしているリスナーのところに直接情報が届きます。
ほかのSNSと同じように、コメント、お気に入りや、メッセージ、Facebook、Twitter、Eメールでの共有などが可能とのこと。アーティストがリスナーとつながれて、アーティストの個人をリスナーがもっと知れる場所との意味合いで、企画されたようです。アーティストが楽曲にこめた意味や、これまで知れなかった一面を知れるようなものになりそう。
Musicアイコンが赤から虹色に
Apple Musicは単なる月額制音楽ストリーミングサービスではなく、ストリーミング、ラジオ、そしてSNS的な要素をふくんだ複合的なサービスとして登場することになるようです。その表れか、これまで赤だった「Music」アプリのアイコンがiOS 9では虹色になります。
またこれまでBeats MusicのアプリはAndroidでも提供されていましたが、Apple Musicのアプリもそれと置き換わるかたちでAndroid向けに提供されるそう(英語版プレスリリースに記載。国内では現時点で不明)。
さらに、すべての機能をMusicアプリから利用できるそうで、これまでライブラリ兼ダウンロード購入のためのツールだったMusicアプリが、音楽を総合的に楽しむツールへと変化するのかもしれません。まだ国内での料金やサービス開始時期などは明かされておらず、Apple Musicについても「6月30日に100ヵ国以上で」とされているのみですが、公式サイトにも日本語で「間もなく」とあるため、近い内に判明するはず。続報を待ちたいところです。