スマホアプリと連携して開錠できる2通りの方法
Nokeを活用するには、まずその「鍵」となるスマートフォン側にアプリケーションをダウンロードし、インストールすることが必要だ。
アプリはiOS用、Android用の両方が用意されている。筆者はどちらも使ってみたが、ほんの少しのユーザーインターフェースの違いはあるが、両者ともまったく同じ条件で利用可能だった。
アプリを導入して実際に動作をさせてみると、その仕組みは簡単に理解できるが、Nokeには全部で4種類の解錠方法が用意されている。その一番目と二番目にあたる解錠方法がスマホを利用した解錠方式だ。
一番目は、「ワンステップ解錠」と呼ばれている方法だ。Bluetoothでペアリングされているスマホが無線範囲内にある時、Noke本体の“シャックル”(逆U字型の金属部分、フックとかツルとか称する場合もある)を一度だけ下側に押しこむことで、瞬間的にスマホと交信して解錠をする超シンプルな仕組みだ。
自分自身の自転車の盗難防止にNokeと金属鎖などを組み合わせて使っている場合などには極めて便利な方法だ。
便利な半面、Nokeを知ってる見ず知らずの他人が解錠アクションをした時に、駐輪後、運悪くあなたがまだ近くの無線圏内にいたりすると、他人が同じことをやった場合、解錠されてしまう危険性もある。
二番目の「ツーステップ解錠」はこの危険性を極小化してしまう方法だ。解錠時に同じようにシャックルを押し込んだ時に、まずはスマホ側の画面に“接続”と“解錠要求”が表示される。そして要求を受けたスマホの持ち主(Nokeの管理者と基本的には同じ)がスマホ画面上の「Unlock」ボタンをタップすれば解錠する仕組みだ。
スマホを忘れるうっかりさん用の開錠方法
これら二種類の解錠方式は、あくまでBluetoothを搭載したスマホなどを携帯していた場合の模範的解錠方法であり、うっかり屋の筆者などは他人に自慢してデモするときは抜かりないが、いざ自分が使う段になると、スマホを忘れたりするかなり心もとないのも事実だ。
そんなスマホをうっかり忘れるタイプや、スマホも一緒にロッカーに入れてしまって、外からご丁寧にガッチリと施錠してしまううっかりもの専用の解錠方法が次にご説明する三番目の「モールス信号的解錠」方法だ。
これは、スマホ不携帯時の緊急解錠手段として購入後すぐに設定登録しておくことが望ましい。
設定方法は極めて単純簡単だ。シャックルを押し込んでホールドする時間の短い/長いでモールス信号のような自分専用パターンをNokeに覚えさせるのだ。
筆者は、シャックルの長い押し込みを一回、その後、短い押し込みを二回、このパターンを三回繰り返したものを解錠信号として登録している。
シャックルは長く押し込むとNoke表面にあるロゴの「e」の上に配置されている小さなLEDライトがグリーンに光り、短く押し込むとブルーに光るので、パターンの制作や確認は極めてわかりやすい。この緊急解錠はさまざまなケースで役に立ち、また必要なので極めて重要だ。
さて、最後に四番目の解錠方法だが、これはスマホの代わりにクルマのドアやトランクを開くのと同じ方法で、別売されている専用の「fob」(Bluetoothキーデバイス)を使用する方法だ。
シンプルで確実な目的志向の実用的手段だが、まだまだ発展途上でどっちに転ぶかわからない危なさと楽しさのあるIoT的にはあまり興味をそそられない方式なので、筆者はオプション購入はパスした。