スピーカーを接続することで
声掛けすることも可能
QR300の特徴の一つに外部音声出力がある。本体には音声出力のスピーカーは内蔵されていないが、外部にパワーアンプ内蔵の外部スピーカーを接続することで、モニターあるいは監視中のスマホやタブレットからQR300経由で発話することができる。
QR300を設置した遠隔地での異変に対して、管理者がリモートでスマホ上の専用アプリを経由して声掛けをできるので、さまざまなケースで便利に活用できそうだ。
一般的にWi-Fi接続の多い昨今のインターネットカメラの中にあって、今回ご紹介するQR300は有線のイーサネット接続をサポートしている。
昨今のWi-Fi技術の進化とパフォーマンスの向上には眼を見張るものがあるが、筆者のような昔人間はやはり有線の安定性と信頼性は捨てがたいものがある。
そんなわけで、やっと念願が叶い、筆者宅で唯一の有線LAN接続のインターネットカメラをQR300で実現してみることとなった。
有線LANは、安定性と信頼性の高い一方、カメラを設置したい戸外などに運悪くACコンセントがない場合は極めて厄介だ。そんな厄介を簡単に回避してくれるのが、標準付属の「スプリットケーブル」(Yケーブル)なのだった。
一般的にスプリットケーブルといえばY字型をしたケーブルで、デジタルオーディオを2人で聞くためのイヤフォン分配ケーブルなどを想像するが、QR300のスプリットケーブルは、同じY字型をしていても、QR300に必要な電源をイーサネットケーブルを使って供給するための同社ユニークな専用ケーブルだ。
接続方法は極めてカンタン。スプリットケーブルの二股の2本のケーブルの一方に付属のACアダプタープラグを挿入して電源供給を行なう。
もう一方のRJ45プラグはルーターのRJ45モジュラージャックに挿入。反対側に付いているRJ45モジュラージャックには延長用のイーサネットケーブルを接続し、その先をQR300底面のRJ45モジュラージャックに挿入するだけだ。
この機能によりQR300は、イーサネットケーブルとACケーブルの2本を接続することなく、電源供給のできる状況になったイーサネットケーブル一本で動作させることができる。室内設置のカメラならそれほど問題にならないが、室外設置の場合ならこの1本か2本の差は極めて大きいだろう。
しかし、たとえ一本のイーサネットケーブルでも、室外設置の場合はケーブルを室内から室外に通す手間がある。多くの場合は空調機のダクトなどの隙間を利用するのが一般的だ。
しかし、個人宅ではしっかりと目張りされた空調ダクトの隙間すらなかなか見つからないのが一般的。
今回、筆者はダメ元で、カーペットの下などに施設する薄型のLANケーブルを使用して、無謀にもアルミサッシの出窓の端っこに挟み込んで使ってみようと考えた。