留守番電話や転送機能も備えている
「ShaMo!」は留守番電話機能や転送機能も搭載している。留守番電話にアクセスするにはパスワードが必要で、初回アクセス時には仮パスワードの変更作業と自分の名前の録音作業が発生する。「ボイスポータル」サービスは、普通の携帯キャリアの留守番電話サービスとほぼ同じ感じなので迷わず利用できるだろう。
ビジネスフォンサービスらしく、電話の転送機能を備えているのが便利。普通の電話と同様、相手とつなぐ相手の名前を聞いて「転送」をタップし、つなぐ相手に用件を伝えて、回線をつなげばいい。
社内でのやりとりはコストゼロ!
チャットもできる
社内のアカウント同士なら、通話もチャットも無料で利用できる。ユーザーごとに割り振られる下4桁が内線番号になり、「ShaMo!」アプリから発着信できる。内線の通話料は無料なので、存分にやりとりできるのが○。チャットも可能で、代表電話を受けたスタッフが、別のスタッフへの伝言を受けたとき、アプリを切り替えずにそのまま伝達できる。社内で完結するので、誤送信が起きないのも魅力だ。
都内でビジネスフォンの導入を検討しているなら要チェック!
電話サービスとしてはまったく文句のない完成度。これ以上欲しい機能も特にない素晴らしいサービスだ。ただ、できて日が浅いからか、ユーザーの管理機能が貧弱。例えば、ユーザーごとに代表電話の発着信をオンオフできるが、この管理機能へのアクセスが非情に面倒。通常の申し込み画面から行なうなんて最初は考えつかなかった。現在は、リンクが1つ張られているものの、結局新規申し込みに似た情報を入力してサインインすることになる。しかも、どんなに細かい設定変更でも、「約10営業日頂戴します」というメールが来る。これは大至急なんとかして欲しいところ。
その点を除けば、「ShaMo!」は個人事業主やSOHO、起業したてのスタートアップなど、03番号は欲しいがなるべくコストを抑えたいというニーズにぴったりのサービスと言える。そもそもそういう組織では、オフィスに誰かがいるとも限らない。スマホで発着信できるのは、望むところだ。
コストが安いのも大きな魅力。利用人数が5名以下の場合は基本料金は無料で、初期費用もなし、ライセンス料金が1名900円/月。通話料金は20円/30秒だ。6名以上の場合は、基本料として1社1500円がかかり、6名以降のライセンス料金は1800円となる。
サービス提供エリアは東京23区内からスタートし、順次、札幌市、仙台市、さいたま市、横浜市、川崎市、千葉市、東京都多摩地区、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市、広島市、福岡市など14地域に拡大予定とのこと。東京23区以外はその地域の市外番号が取得できる。最低利用期間は1年間と携帯電話よりも短いので問題なし。提供エリアでビジネスフォンの導入を検討しているなら、イチオシのサービスなので、チェックしてみよう。
筆者紹介─柳谷智宣
1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。パソコンやIT関連の媒体で、特集や連載、単行本を多数手がける。PC歴は四半世紀を超え、デビューはX1C(シャープ)から。メインPCは自作、スマホはiPhone+Xperia、ノートはSurface Pro3とMacbook Air。著書に「銀座のバーがウイスキーを70円で売れるワケ」(日経BP社)、「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)など。筋金入りのバーホッパーで夜ごとバーをハシゴしている。好きが高じて、「原価BAR」を共同経営。現在、五反田・赤坂見附・銀座で営業中。