スペックはミドルレンジクラス
スペックはディスプレーが5.2インチ、CPUは10コアの「MediaTek Helio X27」(2.5GHz)、GPUはMALI T880、メモリーは4GB、ストレージは128GBとなっている。バッテリー容量は3100mAh(交換不可)。
インカメラはソニー製1200万画素とサムスン製500万画素のデュアルレンズで、アウトカメラはソニー製の2100万画素となっている。
アウトカメラにフラッシュ2個、インカメラには定常光ライトを内蔵する。SIMスロットは1つ。microSDカードスロットはなく、USBケーブル経由で充電やデータのやりとりを行なう。
大陸版はやっぱりGoogle Playに非対応
起動するとまず登録作業がはじまる。言語も設定できるが、選べるのは英語と中国語のみで日本語はない。
登録が終了すると、セーラームーンモデル限定のホーム画面が出てくるが、これもまた少し洗練された、「わかる人はわかる」系のデザインとなっていて、女子心をわし掴みするデザインとなっている。
全体的にパステルカラー基調の独自UI「MEIOS」は、ターゲットをカワイイ狙いの女子にしているのか、標準のAndroidからできることを引き算し、細かな設定を減らし、よりシンプルにしている。
美図の代名詞であるビューティプラスの中国版「美図秀秀」はプリインストールしているので、すぐに利用することが可能。美図が用意したアプリストアからLINEもダウンロードできる。
ただし、中国で発売されるスマートフォンがそうであるように美的M8sもまたGoogle Playが入っておらず、美図に問い合わせたところ大陸版はGoogle Playは非サポートとのこと。
日本のアプリをインストールし、利用することを前提に買うならば、高くても香港版がいいだろう。
コストパフォーマンス的にはやや割高か
中国産定番ベンチマークアプリ「AnTuTu」をインストールし、実行してみると、スコアは84950となった。これは現在発売されているハイスペックなiPhoneやAndroid搭載スマートフォンの半分程度となっている。
同じCPU搭載スマートフォンでは、ノンブランドながら1300元程度(2万2000円強)で販売されている機種もあり、美図M8sは自撮り女子には人気のブランドで、かつ人気のキャラクターを使っている限定モデルだけに値段が高くなっているといえる。
とはいえ、普通にアプリを入れて利用している分にはもたつきは感じられず、ゲームの「Fate/Grand Order」を動かしてみたが、もたつきはなく遊べた。
MEIOSは「MoreLocale2」というツールを使うことで一応日本語化ができる。PCにつないで所定のコマンドを打ち、日本語を選択すると、本製品のMEIOSには日本語が含まれていないようでメニューは英語のままだが、Google ChromeやESファイルエクスプローラー、WeChatなど、日本語対応しているアプリは日本語表示になる。
ただし起動するとロケールが戻るので再度設定が必要となる。
このように中国本土向けM8sは、一見「かわいい」という物欲を満たす製品ではあるが、MEIOSを日本人が使いこなすには少々じゃじゃ馬であるという印象だ。
次回は美図の代名詞的な自撮り撮影機能について、自撮り女子の意見や写真とともにレビューしていく。