■サステナブルな消費は楽天にもプラスに
一方で楽天は、大量の商品を販売することで利益を得る通販サイトを運営しています。持続可能な消費と両立できるのか、という本質的な問題があります。
発表会にはEARTH MALLで商品を紹介するキュレーターを務める一般社団法人エシカル協会の末吉里花氏が登壇。「エシカルな(倫理的な)商品を選ぶことは大事だが、それを大量消費していては本末転倒」と指摘しました。
こうした運動が単に「消費をやめよう」というものであれば、広く賛同を得ることは難しいと筆者は考えます。上場企業である楽天にとっても、多くのステークホルダーを納得させるものにはならないでしょう。
これに対して末吉氏は「コーヒーや紅茶をフェアトレードに変える」「安い服を10着買うより、1着の良い服を着続ける」といった提案をしており、小林氏も「楽天の経済規模を小さくするのではなく、消費の中身を見なおしたい」と補足します。
加えて小林氏は、これまで楽天に良いイメージを持っていなかった人に見なおしてもらえる可能性にも言及。楽天が展開するさまざまな事業に確実にプラスになる要素が入っていることが分かります。