3大キャリアの分離プラン導入前の駆け込み大特価によって、3月は格安SIMの立場が危うくなるほどのお得な条件がたくさんあったが、4月に入った今は落ち着いて、サービスやスマートフォンをじっくり選べる状況になっている。
そこで今回は、特徴的なサービスを展開しているMVNOの格安SIMを紹介したい。文中のオプション料金は各事業者が宣伝などで打ち出している金額に合わせ、消費税を足していない税別価格を表示している。
通話定額は10分間が多く
完全定額や上位3件完全定額もある
格安SIMといえば国内通話定額がなくて不便と言われた時代も過去にはあったが、相次ぐ通話定額オプションの開始で、その部分での不利はなくなった。一方で通話需要の減少もあってか、3大キャリア側も定額通話ナシのプランを再登場させるなど音声通話を巡る動きは変化している。
LINEの通話機能を利用するなど、通常の電話番号を使った音声発信は激減している人も多いが、仕事で使うなど、電話番号を使った通話のニーズもまだまだある。
まず、時間が限定された通話定額のオプションは、格安SIMでは1回10分以内が定額というタイプが主流。オプション料金も月850円前後なので、普通に8分間の通話を月3回以上、またはアプリを使った料金が半額になる通話であっても6回すれば、すでに元が取れている計算だ。
そして、時間に関係なく無制限のかけ放題というオプションも一部で用意されている。QTモバイルの「無制限かけ放題」オプションは月額2500円と少し高額だが、通常の通話で1時間3分、アプリを利用した通話でも2時間5分でその金額に達してしまうため、それより長いならオトク。長電話が多い人にオススメだ。
長電話をする通話先が実家の親くらい、といった感じで、3件までに限定されているなら、OCNモバイルONEの「トップ3かけ放題」オプションが月850円と安い。このオプションは上位3件あての通話は何分掛けてもずっと定額扱いになり、0円。この3件は事前設定するのではなく月間の上位3件に対して自動的に適用される。また、10分までの定額と上位3件の両方を掛け合わせた「かけ放題ダブル」(月額1300円)も用意される。
なお、格安SIMの定額通話やアプリを用いた半額通話は、同じネットワーク内(ドコモ⇔ドコモ、など)でも、VoLTEの高音質通話にはならない。あのカッチリとした音質で話ができないのは残念だ。