●アップルの支配色が強くなった
こうしたアップルのサービス強化戦略に対して、脅威を感じてる企業も少なくありません。音楽サブスクリプションサービスというトレンドを切り拓いたSpotifyと、映像ストリーミング時代を切り拓いたNetflixの2社です。
いずれもデジタル時代の新しいサービスを作り出した開拓者として大きな役割を果たしているだけでなく、アップルの現在の姿勢に対して不満を持っている点でも共通しています。
Spotifyは2015年7月に、ユーザーに対して「3ドルの節約の仕方」として、App Store経由での課金ではなくSpotifyアカウントから直接月額課金を行うことを勧めるメールを発送しました。
また2019年3月に、アップルが開発者に課している30%の手数料は不当だと訴えています。Netflixも2018年11月末をもってiOSアプリ内でのサブスクリプション課金を打ち切りました。
特にSpotifyは米国市場における有料会員数でApple Musicに追い抜かれており、Netflixに対してもアップルのテレビサービスの脅威が迫っています。そうした中で、自社の利益を確保する姿勢を強めているように見えます。