石川温のPCスマホニュース解説

携帯料金ちっとも安くならず 総務省は誰のために議論を? (4/4)

文●石川温

2019年10月01日 09時00分

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●消費者のためになる議論を

 ユーザーの立場とすれば、6月にNTTドコモとKDDIが新しい料金プランを作ったかと思えば、総務省がかき乱し、解除料1000円と2年縛りの見直しによって、10月からも新しい料金プランが誕生することになった。また、一度、広告で宣伝されていたプログラム名称も変更を余儀なくされ、新しい名前になって登場する見込みだ。

 結局、いろんなものが新しくなったり変更になったりで、何がなんだかさっぱり、わからなくなりつつある。キャリアもショップもユーザーも、総務省と消費者庁に振り回されてしまっているのだ。

 有識者会議で「キャリアの料金プランがわかりにくい」という指摘がよく出るが、このわかりにくさの元凶は総務省の有識者会議にほかならない。

 これだけ、総務省が市場を混乱させた割には、10月以降も料金プランはちっとも安くなっていない。

 総務省は一体、誰のために議論を進めているのだろうか。


筆者紹介――石川 温(いしかわ つつむ)

 スマホ/ケータイジャーナリスト。「日経TRENDY」の編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。ケータイ業界の動向を報じる記事を雑誌、ウェブなどに発表。『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』(朝日新聞)など、著書多数。

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