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久々のHTCスマホは5G対応でミドルハイの「HTC U20 5G」 (1/2)

文●山根康宏 編集●ASCII

2021年01月17日 12時00分

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台湾のHTCから新製品!
ただし日本導入は難しそう

 ここ数年、スマートフォン市場で目立った話題を提供していなかったHTCから、同社初の5G対応モデルとなる「HTC U20 5G」が発売された。スマートフォン黎明時代から数々の製品を送り出してきたHTCの最新モデルを使ってみた。

HTC初の5Gスマートフォン「HTC U20 5G」

 HTC U20 5GはチップセットにSnapdragon 765Gを採用するミドルハイクラスのスマートフォンだ。特徴的な機能は搭載しておらず、基本機能に特化した端末として2020年9月に台湾、12月に香港で発売となった。今回レビューするのは筆者の居住する香港で発売された香港モデルとなる。価格は3998香港ドル(約5万4000円)、手の届きやすい価格も特徴の一つだ。

 ディスプレーは6.8型(2400x1080ドット)。フラットタイプで左上にはパンチホール型の3200万画素フロントカメラが埋め込まれている。

6.8型のフラットディスプレーにパンチホール式のフロントカメラを搭載

 本体のカラバリはグリーンの1色のみ。背面中央にはおなじみの「hTC」のロゴ、下部には「5G」と記載されている。指紋認証センサーはディスプレー埋め込み型ではなく背面に搭載されている。カメラは4つで、うち200万画素の2つ(マクロ、深度測定)の2つを銅色系のラインで縁取っている。グリーンの背面、ブラックのカメラ部分、銅色の縁取りという組み合わせは「渋い」というイメージで、ターゲットユーザー層はやや年齢の上のほうを狙っているのではないかと思える色あいだ。

グリーンの背面にカメラ周りの色合いは渋さを感じさせる

 本体側面も背面と同じグリーンで仕上げ。ボリュームボタンも同じ色間が、電源ボタンはカメラ周りと同じ色の仕上げとしている。また左側面にはSIMカードスロットを備える。

右側面。電源ボタンはカメラ周りと同じ色合い

左側面にはSIMカードスロット

 本体上部には端子類は無い。本体下部はUSB Type-C端子とスピーカーという、ごく一般的なレイアウトとなっている。

オーソドックスな本体下部のデザイン

 本体サイズは約78.1×171.2×9.4mm、重さは215.5g。本体側面は弧を描いたデザインになっているが、カーブがゆるやかなこともあってか手に持ってみると実重量より若干重く感じるように思えた。また背面は指紋の付きにくいマットな仕上げとしているのは好感が持てる。とはいえ高級感は味わえず、価格相応のライトな仕上げという印象だ。

手に持ってみると、スペック上の数値よりも重いかな、と個人的には感じた

 OSはAndroid 10でプリインストールアプリはAndorid標準に追加アプリが2つ(Dr.Eye Cloud、KKBOX)のみ。ハードウェアに特筆する機能が搭載されていないないこともあり、アプリもほぼ「素のAndroid」と言える状況だ。なお、セキュリティー対応ではフロントカメラを使った顔認証には対応せず、生体認証は指紋認証のみだ。

プリインストールアプリは最小限(Speedtest、Geekbench 5は当方でインストール)。なおメモリーは8GB、ストレージは256GB

 設定画面を見ても特別な機能は見当たらない。言語設定は英語と中国語(簡・繁)の他は東南アジア言語のみとかなり絞られている。恐らく販売予定国もこの程度であり、ヨーロッパや日本で販売する予定はないのだろう。今のHTCの体力からすると、ヨーロッパ版だけ別のファームウェアにする、ということも考えにくい。

設定画面も特別な項目はない。言語対応は少なく日本発売は考慮されていない

 パフォーマンスの測定をしたところ、AnTuTuでは320132、Geekbench 5はシングルコアが610、マルチコアが1846だった。Snapdragon 765G端末としては標準的な値だろう。また5G NRの速度テストを自宅そばで実施したが、電波状況はいまひとつだったもののコンスタントに200Mpbs程度を出していた。ほかの端末でも同程度の速度だったので、電波状態がよければかなりの速度が期待できそうだ。

AnTuTuとGeekbench 5のスコア、そして自宅そばでの5G NR接続テスト

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