Xperia温故知新! 波瀾万丈な歴史を紐解く

Ultraの血統を受け継ぐ大画面モデル「Xperia C5 Ultra」

文●君国泰将 編集● ASCII

2021年03月22日 12時00分

Xperia C5 Ultra

 今回紹介する国内で発売されなかったXperiaのグローバルモデルは2015年第3四半期に登場した「Xperia C5 Ultra/Xperia C5 Ultra Dual」です。コードネームはLavender、モデル番号はシングルSIMが「E55xx」、デュアルSIMが「E56xx」です。

 国内では、「Xperia Z5 Premium」「Xperia Z5」「Xperia Z5 compact」が登場するタイミングとほぼ同時期にリリースされた大画面のミッドレンジモデルでした。

 2015年第2四半期に発売された「Xperia C4」は5.5型のディスプレーと画面が大きなモデルでしたが、Xperia C5 Ultraは6.0型(1920x1080ドット)と、さらに大型ディスプレーになりました。

 “Ultra”というネーミングが付くだけに、かつての「Xperia Z Ultra」を彷彿させます。2014年に登場した「Xperia T2 Ultra」は、同じ6.0型ながらも解像度は1280×720ドットに留まっていましたが、Xperia C5 UltraはフルHD解像度へと到達しています。IPS液晶を採用し、動作再生時の画質を調整する「Mobile BRAVIA Engin 2」や、画面の大きさを補助する機能として「片手モード」を搭載しているのは前モデルと変わらず。

名機「Xperia Z Ultra」(左)と、Xperia C5 Ultra

 スペックは、CPUがMediaTek製のMTK6752(1.7GHz、オクタコア)、メモリー2GB、内蔵ストレージは16GB、外部ストレージは最大128GBまのでmicroSD対応というところもXperia C4と同じです。バッテリー容量は2930mAhで、OSはAndroid 5.0でした。

 本体サイズは、約79.6×164.2×8.2mm、重さは187gとやや重量級。カラバリブラック、ホワイト、ミントの3色展開で、ホワイトモデルのみベゼルもホワイトと、Xperia C4との共通面が目立ちます。

 6.0型の大画面ながら両サイドのベゼルは狭額縁化され、「Xperia C4」と比較すると横幅は2.2mmの差しかなく、大画面になっても持ちやすさを維持しています。本体の素材を見ると、背面は樹脂素材であり光沢のあるツルツルした表面となり、サイド面はアルミフレーム。右側面には、電源ボタンとボリュームボタン、カメラキーというXperiaシリーズの特徴でもある配置で、左側面にあるmicroSDスロットとSIMのスロットは、トレイ式ではなくプッシュして直接出し入れするタイプでした。また、本体上部にイヤホンジャック、本体下部はmicroUSB端子を備えています。防水防塵には対応していません。

 背面のメインカメラと前面のカメラは、どちらにも約1300万画素でLEDフラッシュライトを搭載。そして、どちらのカメラも4倍デジタルズームやフルHD動画撮影が可能であり、HDRビデオに対応して逆光のような明暗差のあるシーンでも白とび黒つぶれの少ない自然な色の動画の撮影ができました。

 前後のカメラの違いは焦点距離。背面カメラのレンズは広角25mmに対して、前面カメラはさらに広角な22mmという超ワイドな画角となっており、たくさんの友達同士での撮影でも全員と背景がしっかり映った写真が撮れました。前面にもLEDライトを備えており、光量が足りない時や逆光といったシーンでも明るさを補えます。また「スタイルポートレート」や、顔の画像を合成する「ARマスク」といったカメラアプリも、背面カメラのみならず前面カメラで利用可能で、このスマホもセルフィー推しだったのです。

 4Kディスプレーを搭載する「Xperia Z5 Premium」が注目を浴びながらも、「Xperia Z Ultra」なき後、さらなる大画面モデルを待望するユーザーは少なくなく、ベゼルレスの「Xperia C5 Ultra Dual」の6型ディスプレーは非常に関心を集めたモデルでした。

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